サイトの遅れはビジネスの遅れ CDNの仕組みと選び方

Tech

2018.6.28

Topics

サイトを運営していて、「うちのサイト遅いな…」と思うことはありませんか?ある調査では、モバイルインターネットユーザーはサイトが完全に表示されるまでに3秒以上かかると、53%のユーザは直帰してしまい、1秒長くなるごとに、コンバージョン率が7%下がるという結果が出ています。
そのため、サイトの表示速度の遅さはオンラインでビシネスをする上で致命的な問題と捉えるべきです。
CDNはWebサイトでの待ち時間を軽減し、コンバージョンやページビュー、さらには顧客満足度を向上させるためにも活用すべきサービスです。今回は、サイトを高速化するために有効なCDNについてまとめます。

CDNとは?

CDN(コンテンツ デリバリー ネットワーク)は、コンテンツを効率よく、速く配信するためのサービスです。動画サイトでノンストップに動画を見ている時やオンラインストアで快適に買い物している時に、知らないうちにCDNを利用しているかもしれません。

CDNの基本的な仕組み

Webサイトの遅延にはいくつか原因があります。例えば、Webサイトへの訪問者とWebサイトのホスティングサーバとの物理的に遠いことやアクセスが多すぎてサーバでの処理が追いつかないことです。CDNは訪問者とWebサイトのサーバーとの物理的な距離を短くすることで、サイトの表示速度を上げることができます。また、CDNを使うことでWebサーバのスペックが低く、台数が少ない場合でも負荷分散され、表示速度を早めることができます。
仕組みを簡単に説明すると、まずコンテンツを地理的に異なる複数のサーバーにキャッシュします。サイト訪問者には一番近いサーバーにアクセスさせることで、物理的な距離を縮めて表示速度を速くするという仕組みです。具体例を挙げると、アメリカから日本のWebサイトにアクセスする時には、アメリカのサーバーからコンテンツを表示することで待ち時間を短くすることができます。

CDNサービスの選び方

CDNサービスは大企業向きのものから個人利用向きのものまで幅広く存在します。では、その中からどれを選べばいいのでしょうか?選び方のポイントは3つです。

1.静的/動的コンテンツに対応しているか

Webのコンテンツは、「静的コンテンツ」と「動的コンテンツ」に大きく分けることができます。
静的コンテンツは、あらかじめ用意したhtmlファイルをそのままWebブラウザで表示するコンテンツです。誰が見る場合でも表示する内容が同じ場合に使用されます。
一方で動的コンテンツはパラメータとともに送られたリクエストに対して、Webサーバーがプログラムを呼び出して処理を実行し、パラメータに応じた結果(HTML)を返します。リクエストに応じて内容が変わるようなページのことを動的なページと言い、その中の情報を動的コンテンツと言います。
CDNは基本的な仕組みでご説明したように、コンテンツを地理的に異なる複数のサーバーにキャッシュすることで素早い配信を行います。ただし、動的なコンテンツの場合には事業者によって対応が異なります。また、事業者によっては、静的コンテンツのみ対応していたり、動的コンテンツにも対応しているが、ユーザー情報を含むものはセキュリティ上、特別な設定が必要だったりします。自社サービスの中でどのコンテンツにCDNを利用したいのか、セキュリティ上のリスクは回避できるのかという観点から事業者を選ぶといいと思います。

2.料金体系はどうか

CDNサービスの料金体系には、従量課金制や月額固定制、配信したピーク帯域に対して課金する帯域課金制などがあります。また、月間最低利用金額や最低利用期間を設けている場合もあります。利用前に課金形態やどこに課金されるのか、利用条件の確認を忘れないようにしましょう。

3.サポートは充実しているか

CDNサービスを導入する際に、最適な構成や運用体制を支援してくれると安心です。事業者によっては緊急時に対応する、24時間365日体制でのサポートがある場合もあります。

CDNサービスの紹介

国内外で主要なCDNサービスをいくつかご紹介します。

Akamai

Akamaiは世界最大のCDNサービスです。世界130以上の国に約1,700以上のネットワーク、240,000台以上のサーバーを有し、優れたパフォーマンスとセキュリティを提供しています。

Amazon CloudFront

Amazon CloudFrontは、AWSのCDNサービスです。世界100箇所にキャッシュサーバーを配置し、最短距離でのコンテンツを配信が可能です。すでにAWSを利用していれば、EC2などと同じプラットフォームで管理ができるので効率よく運用することができます。

Cloudflare

Cloudflareは、世界中の150以上のデータセンターを持っています。Cloudflareの一番の特徴は、個人のWebサイトやブログであれば無料で利用ができることです。

テコラス CDNサービス

NHN テコラスのCDNサービスは世界最大手のCDNサービスを使用しているので、高い安全性と信頼性、かつ高速に利用できるだけではなく、利用料は1GB 5円と格安なところが大きな魅力です。初期費用無料で完全従量課金制、さらに最低利用期間無しで気軽にCDNを導入ができます。

ポイント Akamai Amazon
CloudFront
Cloudflare テコラス
CDNサービス
サーバリソース 世界130ヶ国以上 世界100箇所 世界中150箇所 世界130ヶ国以上
静的コンテンツ
動的コンテンツ 対応プラン有 × ×
課金形態 従量課金制 従量課金制 月額課金 従量課金制
おすすめの用途 世界中に配信する
コンテンツに
おすすめ
AWSをすでに
利用している方
におすすめ
個人のサイト、
ブログで使いたい
方におすすめ
格安なので、
アプリの初期
ダウンロードでの
使用がおすすめ

まとめ

CDNを利用するとサイトを高速にすることができます。また、CDNサービスには多くの種類がありますが、自社のサイトに合ったCDNサービスを選ぶことが大事です。CDNを活用してビジネスチャンスを逃さないようにしましょう。
NHN テコラスではお客様の利用状況に合わせたCDNのコンサルティングも行なっております。どのCDNを選べばいいか迷った方はこちらからお気軽にお問い合わせください。

出典

テックブログ新着情報のほか、AWSやGoogle Cloudに関するお役立ち情報を配信中!

yykk

スリランカカレーとパッタイが好きです。マーケティングは奥が深くて難しくて楽しいです。

Recommends

こちらもおすすめ

Special Topics

注目記事はこちら