Oracle を BYOL で使う時の AWS 仮想コアの話
2015.7.15
こんにちは。ディレクターのふかわです。わけあってエンジニア修行中です。もう運用でカバーとか言いません。
今回は備忘録としての意味合いが強いですが、ある案件に関わって迷った経験を整理してまとめておきたいと思います。知ってる人には今更何言ってんだ的な話ですが。。。
Oracle を BYOL で AWS ( EC2 or RDS )上で構築する場合 ※1 に、選択するべきライセンスとそのルールをまとめます。
※1 今回 RAC は考慮しません。対応していないので
Enterprise Edition はライセンスルールのみ記載して機能面の調査はまたの機会に。
参考資料
意外と知らない!?オラクル・ライセンス見積ABC -Oracle Database編-
クラウド・コンピューティング環境における Oracle ソフトウェアのライセンス
製品名称にStandard Edition OneもしくはStandard Editionが付くプログラムが許諾される場合、インスタンス のサイズに基づく価格設定がなされます。承認されたクラウド環境のインスタンスが4バーチャル・コア以下 の場合は、1ソケットとしてカウントされます。承認されたクラウド環境のインスタンスが4バーチャル・コ アを超える場合は、承認されたクラウド環境のインスタンスのバーチャル・コア数を4で割り、小数点以下を 切上げてカウントします。 (例: 5バーチャル・コアは、5÷4=1.25、小数点以下0.25を切上げて2ソケットとしてカウントします。)
クラウド・コンピューティング環境では、Oracle Database Standard Editionを使用できる承認されたクラウ ド環境のインスタンスは、保有するバーチャル・コア数が16以下であることが条件となります。
クラウド・コンピューティング環境では、Oracle Database Standard Edition Oneを使用できる承認されたク ラウド環境のインスタンスは、保有するバーチャル・コア数が8以下であることが条件となります。
なかなか理解が難しいですね。正確な情報を得るためにAWS の中の人とか、Oracle Partner の中の人に聞いてみてやっと理解しました。
ルールまとめ
ルールをまとめるとこうなります。
●ライセンス計算ルール: “ vCPU “ 数ではなく “ 仮想コア ※2 “ 数で計算する
※2 Amazon EC2 および RDS DB インスタンスタイプ別の仮想コア数
● Enterprise Edition利用に必要な Processor ライセンス
・仮想コア × 係数0.5 = 必要ライセンス数
● Standard Edition 利用に必要な Processor ライセンス
・仮想コアが1以上、4以下の場合 = 1Processor
・仮想コアが5以上、8以下の場合 = 2Processor
・仮想コアが9以上、12以下の場合 = 3Processor
・仮想コアが13以上、16以下の場合 = 4Processor
最大4Processorまで利用可能
● Standard Edition one 利用に必要な Processor ライセンス
・仮想コアが1以上、4以下の場合=1Processor
・仮想コアが5以上、8以下の場合=2Processor
最大2Processorまで利用可能
ポイントは、AWS で使う場合 Standard Edition と Standard Edition one の機能差はないので、Standard Edition one 優先で使う方が安価に抑えられる。という事になりますかね。違ってたらご指摘頂けると助かります ( twitter : @fukawa730 まで)
Oracle Partner さん達の間では RAC 構成のシステムを AWS にどうやって移行するか(RAC に求める要件をどう吸収するか)が結構課題になってるそうです。エンタープライズでは結構ありそうですね。大規模な EC サイトなんかは オンプレミスで Oracle 使ってる印象ですけどみなさんどうしているんでしょうかね。そんな案件あればご相談ください。何か良い案が出てくるかもしれませんので是非。
補足として、上記の仮想コア数一覧に新しい世代のインスタンスも追記しました(AWS へ確認済みです)
EC2 インスタンスタイプ | 仮想コアの数 | vCPU | メモリ(GiB) |
---|---|---|---|
アジアンパシフィック(東京) | |||
t2.micro | 1 | 1 | 1 |
t1.micro | 1 | 1 | 0.613 |
t2.small | 1 | 1 | 2 |
m1.small | 1 | 1 | 1.7 |
t2.large | 2 | 2 | 8 |
t2.medium | 2 | 2 | 4 |
m3.medium | 1 | 1 | 3.75 |
m1.medium | 1 | 1 | 3.75 |
c3.large | 1 | 2 | 3.75 |
c4.large | 1 | 2 | 3.75 |
c1.medium | 2 | 2 | 1.7 |
m3.large | 1 | 2 | 7.5 |
r3.large | 1 | 2 | 15.25 |
m2.xlarge | 2 | 2 | 17.1 |
m1.large | 2 | 2 | 7.5 |
c3.xlarge | 2 | 4 | 7.5 |
m4.large | 1 | 2 | 8 |
m4.xlarge | 2 | 4 | 16 |
m4.2xlarge | 4 | 8 | 32 |
m4.4xlarge | 8 | 16 | 64 |
m4.10xlarge | 20 | 40 | 160 |
c4.xlarge | 2 | 4 | 7.5 |
m3.xlarge | 2 | 4 | 15 |
cc2.8xlarge | 16 | 32 | 60.5 |
cr1.8xlarge | 16 | 32 | 244 |
r3.xlarge | 2 | 4 | 30.5 |
m2.2xlarge | 4 | 4 | 34.2 |
m1.xlarge | 4 | 4 | 15 |
c3.2xlarge | 4 | 8 | 15 |
c3.8xlarge | 16 | 32 | 60 |
c4.2xlarge | 4 | 8 | 15 |
d2.xlarge | 2 | 4 | 30.5 |
g2.2xlarge | 4 | 8 | 15 |
c1.xlarge | 8 | 8 | 7 |
c4.8xlarge | 18 | 36 | 60 |
i2.xlarge | 2 | 4 | 30.5 |
m3.2xlarge | 4 | 8 | 30 |
r3.2xlarge | 4 | 8 | 61 |
g2.8xlarge | 32 | 60 | |
m2.4xlarge | 8 | 8 | 68.4 |
c3.4xlarge | 8 | 16 | 30 |
d2.2xlarge | 4 | 8 | 61 |
c4.4xlarge | 8 | 16 | 30 |
r3.8xlarge | 16 | 32 | 244 |
i2.2xlarge | 4 | 8 | 61 |
r3.4xlarge | 8 | 16 | 122 |
d2.4xlarge | 8 | 16 | 122 |
i2.8xlarge | 16 | 32 | 244 |
hi1.4xlarge | 8 | 16 | 60.5 |
i2.4xlarge | 8 | 16 | 122 |
hs1.8xlarge | 8 | 17 | 117 |
d2.8xlarge | 18 | 36 | 244 |
RDS Oracle / BYOL 対応インスタンス | 仮想コア数 | vCPU | メモリ(GiB) |
---|---|---|---|
アジアンパシフィック(東京) | |||
db.t1.micro | 1 | 1 | 0.613 |
db.m1.small | 1 | 1 | 1.7 |
db.m1.medium | 1 | 1 | 3.75 |
db.m1.large | 2 | 2 | 7.5 |
db.m1.xlarge | 4 | 4 | 15 |
db.m2.xlarge | 2 | 2 | 17.1 |
db.m2.2xlarge | 4 | 4 | 34.2 |
db.m2.4xlarge | 8 | 8 | 68.4 |
db.m3.medium | 1 | 1 | 3.75 |
db.m3.large | 1 | 2 | 7.5 |
db.m3.xlarge | 2 | 4 | 15 |
db.m3.2xlarge | 4 | 8 | 30 |
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