【反省文】AWS12冠、Google Cloud11冠を文系未経験エンジニアが約半年で取得した話

Column

2024.1.30

Topics

はじめに

タイトルにある通り、この記事は私の反省文です。

AWS12冠、Google Cloud11冠という、なかなか難易度の高い目標?を未経験のエンジニアである私がわずか半年で取得することができました。目標を達成して、数ヶ月は高揚感に包まれていたのですが、徐々にそれが薄れてきました。そして、改めて自分の実力を年末年始で振り返った際に、突然焦りが生まれ、こう思いました。

「もしかして、あまり勉強してきたことが身についてない!?」

資格を取得するだけで、エンジニアとして凄くなれると勘違いしていたのかもしれません。アメリカの空気を吸うだけで高く跳べると思っていた谷沢みたいに。(スラムダンクネタです。)

この記事を通じて、資格取得の過程での落とし穴や学んだ教訓を共有し、同じ道を歩む皆さんの一助となれば幸いです。

想定読者

  • AWS、Google Cloudの資格取得を目指している方
  • 資格取得の勉強方法について悩んでいる方

資格取得

経緯

私は元々、経済学を専攻していた文系出身です。大学時代は広大なキャンパスで「ザ・文系大学生」をやっており、エンジニアとは縁遠い生活でした。

新卒で入社した会社では営業職に就き、AWS関連の提案を行う機会がありました。その際、AWS Certified Cloud Practitioner(CLF)やAWS Certified Solutions Architect – Associate(SAA)の資格を取得したことがきっかけで、クラウドって面白いなという興味が出てきました。そこから諸々あり、インフラエンジニアとして当社に入社しました。

エンジニアとしての勉強を進めるにあたり、資格取得は具体的な目標設定として非常に有効だと感じました。さらに、資格を通じて多岐にわたる知識を体系的に学ぶことができると考え、積極的に取り組むことに決めました。

勉強方法

私の勉強方法は主に以下の3つでした。

  1. AWSのBlackbeltを見る: AWSサービスの深い理解に役立ち、理論的な背景と実用的な知識を同時に得ることができました。
  2. AWSのサービスを実際に触る: 実際にサービスを立ち上げることで付随する設定や組み合わせて使用するサービスなど、実践的な知識を深めることができました。
  3. Udemyなどの模擬試験を解く: これにより、試験形式に慣れ、実際の試験で必要なタイムマネジメントや問題解決スキルを養うことができました。

取得日

AWS CLF、SAAは前職で取得していたので、それ以降の資格取得が約半年です。(若干盛ってます。)

取得日を見てわかるように、かなり詰め込んでいます。難易度に関しては、その時の知識や試験バージョンに依存しているので、参考にならないかもしれないです。。

以下が取得日の一覧です。

試験名 取得日 個人的難易度 (★~★★★★★)
AWS Certified Cloud Practitioner 2022-03-28
AWS Certified Solutions Architect – Associate 2022-08-19 ★★★
AWS Certified Solutions Architect – Professional 2023-03-13 ★★★★★
AWS Certified DevOps Engineer – Professional 2023-04-10 ★★★
AWS Certified Developer – Associate 2023-04-18 ★★
AWS Certified SysOps Administrator – Associate 2023-04-24 ★★★★
AWS Certified Security – Specialty 2023-05-02 ★★
AWS Certified Database – Specialty 2023-05-08 ★★
AWS Certified Data Analytics – Specialty 2023-05-23 ★★
Google Cloud Certified – Professional Cloud Architect 2023-06-02 ★★
AWS Certified Machine Learning – Specialty 2023-06-09 ★★★★
Google Cloud Certified – Professional Cloud Security Engineer 2023-06-30 ★★★
Google Cloud Certified – Professional Data Engineer 2023-07-07 ★★
Google Cloud Certified – Professional Cloud Developer 2023-07-20 ★★★
AWS Certified Advanced Networking – Specialty 2023-08-03 ★★★★★
AWS Certified: SAP on AWS – Specialty 2023-08-14 ★★★★
Google Cloud Certified – Professional Cloud Network Engineer 2023-08-17 ★★★★★
Google Cloud Certified – Professional Google Workspace Administrator 2023-08-23 ★★
Google Cloud Certified – Professional Cloud Database Engineer 2023-09-15 ★★★★
Google Cloud Certified – Professional Cloud DevOps Engineer 2023-09-22 ★★★
Google Cloud Certified – Professional Machine Learning Engineer 2023-09-27 ★★★★★
Google Cloud Certified – Cloud Digital Leader 2023-10-16
Google Cloud Certified – Associate Cloud Engineer 2023-10-18

反省

1. 資格取得が目的となっていた

最大の反省点は、資格取得が目的となっていたことです。(こすられまくっている反省ですが、こすられているからこそ真理な気もします。)

勉強当初は、資格は手段であり、目的は実務で使える知識をつけることや幅広い知識を体系的に学ぶことだと考えていました。そのため、初期の頃は熱心にAWSのBlackbeltを見て、サービスを触って、その後に、Udemyの模擬試験を解いていました。

しかし、AWS Certified Solutions Architect – Professional(SAP)などの高度な資格に挑戦するにつれ、実際に触れないサービスが増えたことや試験日程を詰め込んだことにより、学習のバランスが崩れ始めました。

以下は勉強量の変化です。

AWSのBlackbeltを見る > AWSのサービスを実際に触る > Udemyなどの模擬試験を解く

AWSのBlackbeltを見る = AWSのサービスを実際に触る = Udemyなどの模擬試験を解く

Udemyなどの模擬試験を解く >>>>>>>> AWSのBlackbeltを見る = AWSのサービスを実際に触る

結果として、勉強は模擬試験に偏重し、他の学習方法はほぼ行わなくなりました。

AWS、Google Cloudの機械学習をかじった立場から言うと、 模擬試験という名の教師ありデータを自分にひたすら、読み込ませ、正解と不正解のラベルに分類しているだけでした。

言うなれば、

未経験エンジニアに教師ありデータを用いて機械学習させ、AWS、Google Cloudの資格試験を解かせてみた

でした。

知識の幅を広げることや手を動かし学ぶことよりも、試験に合格するための最短ルートを追求するようになってしまいました。

2. 勉強する順番を間違えていた

私は未経験のエンジニアとして、クラウド技術の勉強を始めましたが、基礎的なネットワークやセキュリティの知識が不十分でした。これらの基礎を知ることで、クラウドの利便性や特徴をより深く理解できるはずです。

結果として、サービスの特徴やユースケースをなんとなく理解するに留まり、本質的な理解には至りませんでした。基礎の勉強をしっかり行い、その上に応用を積み重ねることの重要性を痛感しました。

桜木花道みたいに、庶民シュートから練習することが必要でした。(また、スラムダンクネタです。)

ただ、実務で使う知識としては、クラウドセキュリティやクラウドネットワークといった考え方の方が近いので一概に間違っていたとは言えないとは思います。今の感想としては、基礎の勉強をしっかりやって、土台を作るからこそ、その上に多くの応用という内容が積み重なっていくイメージなので、間違っていたのかなと考えています。

3. 最短ルートを走れていなかった

この反省は、「1. 資格取得を単なる目的として勉強していた」と非常に似ていますが、もう少し概念的な話です。

目先の成果を追う最短ルートと、エンジニアのキャリア全体における最短ルートは全く異なります。

例えば、検証でエラーが発生した際、エラー文をそれほど理解せず、単にChatGPTへ投げて、その出力をなんとなく実行するのは、目先の成果を追う方法です。一方で、エラー文をじっくり読み込み、仮説を立てて実行し、その結果を自分の中に落とし込み、さらにはブログなどでアウトプットすることで、深い理解と経験を積むことができます。

これが長いエンジニアのキャリアを通じて大きな差となり、実質的な成果をもたらすと考えています。

今回の勉強方法は、自分のエンジニアのキャリアの最短ルートだったのかなぁって不安になっています。

よかったこと

1. 勉強の習慣が身についた

平日は1~3時間、土日は2~6時間の勉強を続け、移動時間に試験問題を解いたり、Blackbeltの音声を聴いたりしていました。この移動時間を活用する習慣は今も残っており、時間を有効活用できていると思います。

2. 勉強場所への投資の必要性を知った

資格勉強を始める前は、自宅で勉強することが多かったのですが、集中するのが難しいこともありました。そこで、近くのスタバで勉強することにしました。

スタバでは、スマホを触ったり、ダラダラするのは高いコーヒーへ支払ったお金がもったいないというサンクコスト効果で勉強に集中できるような気がしました。※マックやドトールは、コーヒーが安すぎて効果が薄いです。コーヒーはもちろん美味しいです。

また、スタバでは他のカフェに比べ、周りにも仕事や勉強をしている人がいるので、その雰囲気に引っ張られ、集中して勉強に取り組むことができました。平日は、仕事や筋トレ後に行ったり、土日はダラダラ寝ないように7時からスタバで勉強をしていました。(特に土日は、朝から勉強すると1日が長く感じられて幸せでした)

3. 集中力がついた

移動時間に模擬試験の問題を解く習慣は、短時間で集中して問題を解く力が身につきました。初めは2、3問解くのがやっとでしたが、徐々に短時間でより多くの問題を解けるようになりました。また、試験は2時間以上を要するものが多く、長時間集中して問題に取り組む持久力も身につきました。この経験は、他のさまざまな場面での集中力の向上や継続力にも繋がったと思います。

まとめ

資格勉強を始める際、多くの人は具体的な目的を持っています。しかし、時間の制約や受験日の迫りなどにより、より効率的な方法を求めてしまいます。

しかし、資格取得をゴールとして据えてしまうと、実際の技術や知識の習得は二の次になってしまう恐れがあります。

重要なのは、

資格取得における勉強のバランス

です。

模擬試験を解くことを悪だとは思っていませんし、「資格取得」という目的への最短ルートは、「模擬試験」ということは間違いないと思っています。

一方で、Blackbeltなどを見ることやAWS、Google Cloud のサービスを触ることは非常に重要な過程ですが、それだけで資格試験に受かるわけではないとも思っています。

資格は学習過程の一部であり、それを取得することが最終目的ではありません。資格取得後には、実際の業務で活用し、より深い理解を目指すことが大切です。この経験から学んだことを活かし、今後の勉強を頑張っていきます。

いつか谷沢を超える逸材になりたいです!(最後までスラムダンク)

最後まで読んでいただきありがとうございます!

 

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Shun

Google Cloud Partner Top Engineer 2025、2024 AWS All Cert、ビール検定1冠

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