Amazon RDS Performance Insights で Aurora クラスターレベルの設定がサポートされました
2024.9.26
はじめに
Performance Insights のアップデートが発表されました。
複数インスタンスある環境や Auto Scaling を設定している環境ではかなり役立つ機能かなと思います。
また、おまけとしてダッシュボード画面がサイレントアップデートされていたのでそれもご紹介します。
アップデート内容
今までインスタンス単位の設定だった「Performance Insights」と「拡張モニタリング」にクラスターレベルで設定できる設定項目が追加されました。
Amazon RDS (Relational Database Service) Performance Insights が Aurora クラスタレベルでの設定をサポートするようになりました。お客様は、コンソールまたは API でワンクリックするだけで、Aurora クラスタ内のすべてのインスタンスに Performance Insights または拡張モニタリングを設定できます。
Amazon RDS Performance Insights が Aurora クラスターレベルの設定をサポート – AWS
今までは、インスタンス単位だったので、インスタンスを新規作成のときに設定が必要だったり、新しく設定しようとするとそれぞれのインスタンスで設定するなど設定に関してひと手間必要でした。
もし、このPerformance Insightsの設定を忘れていると、トラブル発生時やパフォーマンス分析時に Performance Insights が使えなくて困ることになります。
しかし、このアップデートにより、クラスターレベルを設定していれば設定を忘れることもありません。
なお、今回のアップデートは Performance Insights だけではなく、拡張モニタリングにも同じ設定が追加されているようです。
ただし今回は、Performance Insights にフォーカスをして記載するため、拡張モニタリングにはあまり触れませんが、挙動としては Performance Insights とほぼ同じだと思われます。
Aurora クラスターレベルの設定を見てみる
では、実際に画面を見ながらどのような挙動をするのか見てみます。
クラスターの変更画面からモニタリングの欄にありました。
インスタンスレベルを選択する
このインスタンスレベルが従来の設定です。
この画面に遷移した状態だとどちらとも選択されてなかったため、インスタンスレベルを選択して、変更を行おうとしたところ、変更のサマリーとして表示されませんでした。
なので、デフォルト値はインスタンスレベルってことかなと思います。
この状態で、クラスターの変更画面ではなく、インスタンスの変更画面からモニタリング設定を見てみると以下の通り何も変わりありませんでした。
※Performance Insights はインスタンス単位で有効化済み
クラスターレベルを選択する
では、続いてアップデートで追加された設定を行います。
選択すると、以下のように警告が出ました。
どうやら一度設定してしまうと、元には戻せない設定のようです。
クラスターレベルへの変更は永続的である
クラスターレベルの Performance Insights 構成管理に切り替えた後、インスタンスレベルの構成管理に戻すことはできません。
すべてのインスタンスで同じ保持期間なら問題なさそうですが、インスタンスごとに保持期間を変えている場合は個々のカスタマイズができなくなるので少し不便かもしれません。
コストの兼ね合いや運用の都合上、保持期間が違う環境は変更する前に検討が必要かなと思います。
では、実際に変更してみます。
なお、もとの設定としてはインスタンスレベルで各インスタンスはすでに Performance Insights は有効化済みでした。
おそらく、従来の Performance Insights と同じ仕様であれば、設定変更に伴うダウンタイム等は発生しないかなと思いますが、ステータスは変更されてました。
クラスターレベルの変更後
設定が完了したのでクラスターとインスタンスでそれぞれ変更画面を見てみます。
まずは、クラスターの変更画面ですが、インスタンスレベルの表示がなくなっていました。
一応、Performance Insights 自体のオンオフは可能みたいです。
では、続いてはインスタンスの変更画面です。
設定値が表示されているだけで変更とかはできなさそうです。
おまけ:タイムゾーンの設定追加
このアップデートの数日前に気づいた変更です。
ダッシュボードの右上にタイムゾーンの設定が追加されていました。
従来だと UTC 固定だったので分析するときに時間を頭で変換して見る必要がありました。
それだと、たまに時間を間違えることやあやふやになることがあったのでこのアップデートはとても助かります。
まとめ
いいアップデートだなとは思いますが、期間をインスタンスごとで変えている場合は注意が必要かなと思います。
個人的には、クラスターレベルのアップデートより、タイムゾーンのほうが嬉しいなって思ってます。
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Follow @twitter2021年新卒入社。インフラエンジニアです。RDBが三度の飯より好きです。 主にデータベースやAWSのサーバレスについて書く予定です。あと寒いのは苦手です。
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