「クラウド月次キャッチアップ会」を半年やってみた所感をレポート!
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この記事は NHN テコラス Advent Calendar 2024 の 18 日目の記事です。
概要
先日、AWS re:Invent 2024 が開催されました!
私は現地に参加することはできませんでしたが、様々な新サービスや新機能が発表されているのをオフィスで必死に追いかけていました。
re:Invent に限らず、AWS の最新情報を追いかけることは、非常に重要な活動です。
最新の情報を把握し、自社の AWS 上のサービスにどう活用できるかを見極めることで、よりサービスを最適化させることができます。
しかし、多くの方にとって、こういった最新情報に追いつくのは困難な課題でもあります。
「他の業務で忙しいから後でやる」、「業務上のレイヤーが違うからやめておく」といった方を目にしたことがあるのではないでしょうか。
そこで NHN テコラスでは、「クラウド月次キャッチアップ会」という取り組みを始めました。
この会では、AWS の最新アップデートや通知を月単位でまとめ、社内メンバーに共有しています。
re:Invent のような大規模なイベントの情報はもちろん、日々発表される新機能や改善点まで、最新情報を常に把握し、業務に活かすための場となっています。
本記事では、この「クラウド月次キャッチアップ会」の概要と、その取り組みがもたらす価値について紹介します。
頻繁に最新情報が更新される AWS において、いかに最新情報を組織内に浸透させ、イノベーションを促進しているか、その具体的な方法をお伝えしていきます。
クラウド月次キャッチアップ会について
具体的に何をしているの?
A. 毎月会を開催し、前月のアップデート情報や通知情報などを調べた本人が発表しています!
主にエンジニアメンバーが参加しており、参加者それぞれが、事前に調査した AWS のアップデート情報や業界動向について順番に発表します。
また、この会の特長として、発表中に聞き手は積極的に内容の補足や質問をしています。
「このアップデートは ○○ なユースケースで有用ですね」や「この新機能は ×× な場合にも使えそうですか?」といった具合に、様々なコメントが飛び交います。
一方的な発表の場では、発表者の話を聞いて「へー」で終わることもしばしばありますが、この双方向のやりとりにより発表者も聞き手も情報の理解が深まり、実際のプロジェクトへも活かしやすくなっています。
ちなみに、私自身は今年の 6 月から半年ほど参加しており、毎月何かしらの情報を発表しています!
参加者の方からの質問に詰まることもあり、調べ方や視点が甘いなと思う日々です。
なぜやろうと思ったの?
A. 「最新情報を調べる労力を効率化するため」と「メンバー間のナレッジの偏りを解消するため」です!
AWS では最新情報発表の頻度・量が多く、それら全てを追うには非常に時間と労力がかかります。
もちろん、業務上必要なものは個々のメンバーで確認していますが、それではどうしてもメンバー毎にあまり詳しくない領域が出てしまいます。
どちらにせよ、こういった状況では顧客へ十分に価値を提供することができません。
そこで私たちは、「個々人で調べたものを共有すれば、個人の負担を増やすことなく様々な領域の最新情報をキャッチアップできるのではないか」と考えました。
各メンバーが得意分野や担当領域のアップデートを重点的に調査し、その結果を共有する。
この方法なら、全員がすべての分野を深く調べる必要がなくなり、結果として全体の労力を大幅に削減できます。
このように、個人の負担軽減とチーム全体の知識向上という二つの目的を同時に達成するため、私たちはクラウド月次キャッチアップ会を始めました!
実施する上で意識していることは?
A. 個人的には「情報のメリットやデメリットを明確に」と「相手に寄り添った説明を」を意識しています!
技術を取り扱うエンジニアをやっていると陥りがちなのが、技術的な説明に偏りすぎてしまうことです。
「この新機能では △△ な最新技術が取り入れられているんですよ!」といった説明では、その領域に精通しているユーザー以外にとっては「だから何?」となってしまいます。
特に AWS をビジネス目的で利用する以上、「この新機能により □□ なことができるようになったんです!」といったメリットを明確化するような説明の方が、ユーザーにはありがたいですよね。
また、説明をする相手に応じて内容を変えることも重要です。
例えば、先日 ElastiCache のアップデートで Valkey のサポートが発表されました。
Valkey 用 Amazon ElastiCache の発表 – AWS
このアップデートのメリットとしては、 Redis から Valkey に移行するとコストを削減できることが挙げられます。
しかし、開発者目線では、そもそも移行できるかどうかがどうしても気になります。
そのため、開発者の方にお渡しした資料では、コストメリットに加え、Redis と Valkey の互換性について記載しました。
一方で、営業などのエンジニア以外の方にお渡しする資料では、コストメリットについて詳細に記載しています。
(技術的な疑問などについては別途お問い合わせいただいている形になっています。)
このように、相手に合わせて適切な表現でメリットやデメリットを説明するように意識することで、聞き手にとって有益な情報になるようにしています!
今後はどうしたいの?
A. よりクラウド月次キャッチアップ会を活発にしたいです!
上に記載した通り、この会では双方向なコミュニケーションが交わされることが情報共有の上で重要だと考えています。
現状では開催毎に参加者は増えてはいるものの、発表者や質問者はまだまだ少ないです。
ちょっとしたディスカッションを促したりと発言しやすい場を作っていくことで、お互いのコミュニケーションを増やし、最新情報のキャッチアップへの関心が高まるような環境を整えたいと思います!
まとめ
以上の通り、NHN テコラスでは最新情報を網羅的に効率的よくキャッチアップするために「クラウド月次キャッチアップ会」を開催しています。
AWS ユーザー間では最新情報をあまりキャッチアップできていないことがしばしば問題になりますが、この取り組みは効果的な解決策の 1 つだと感じています。
読者の方の属するコミュニティでもこうした取り組みをしてみてはいかがでしょうか。
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