Amazon Elastic Graphics のサポート終了に伴いインスタンスタイプを変更する
先日、Amazon Elastic Graphics サポート終了のお知らせが届きました。
We are contacting you to notify that the Amazon Elastic Graphics service will be reaching end of life on January 8, 2024.
we recommend that you migrate all your Elastic Graphics workloads to G4ad, G4dn, or G5 instance types at your earliest convenience.Amazon Elastic Graphics サービスが 2024 年 1 月 8 日にサポート終了となります。
Elastic Graphics ワークロードをできるだけ早く G4ad、G4dn、または G5 インスタンスタイプに移行することをお勧めします。
Amazon Elastic Graphics とは
Windows インスタンスにアタッチ可能なグラフィックアクセラレーションです。
GPU を搭載したインスタンスタイプに対するリーズナブルな選択肢として提供されていましたが、 2024 年 1 月をもってサポート終了となります。
変更前の構成と懸念
EC2 インスタンス (t3.medium) に Elastic Graphics アクセラレーター (eg1.medium) をアタッチした構成であっても、通常通り G4ad、G4dn、G5 系のインスタンスタイプに変更できるのでしょうか?
結論
Elastic Graphics アクセラレーターがアタッチされた t3 系インスタンスを、 G4ad、G4dn、G5 系のインスタンスタイプに変更することは可能です。
ただし Elastic Graphics アクセラレーターはデタッチできない1 ため、Elastic Graphics アクセラレーターをデタッチするにはインスタンスを再作成する必要があります。
そのため、インスタンスタイプ変更に伴い Elastic Graphics アクセラレーターの利用を停止したい場合は、インスタンス再作成が必要となります。
なお、Elastic Graphics アクセラレーターをアタッチした状態でインスタンスタイプを変更した場合、Elastic Graphics アクセラレーターは正常にアタッチされたまま、EC2 のインスタンスタイプのみ変更されます。
検証
Elastic Graphics アクセラレーター (eg1.medium) がアタッチされた t3 系インスタンスを、G4ad、G4dn、G5 にそれぞれ切り替えてみました。
変更前
構成は EC2 (t3.medium) + Elastic Graphics (eg1.medium) となります。
Elastic Graphics の Status が Healthy であることを確認します。
1. Service Quotas で上限緩和申請をおこなう
G4ad、G4dn、G5 といったインスタンスファミリー G 系のインスタンスを初めて起動させる場合は、「Running On-Demand G and VT instances」クォータをデフォルトの 0 から適宜引き上げる必要があります。
こちらの申請は、インスタンスを起動させるリージョンごとに必要となります。
Service Quotas > AWS のサービス > Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) と選択し、検索窓に「Running On-Demand G and VT instances」と入力してクォータ引き上げを申請します。
申請は vCPU の値となるため、変更後のインスタンスサイズを xlarge にする場合は 4 、2xlarge の場合は 8 、といった形で必要数を入力します。
検証では 2 時間程で申請が承認されましたが、申請する値やタイミングによっては、承認に時間がかかる場合も考えられます。
予め時間に余裕をもって申請しておくことを推奨します。
2. マネジメントコンソールからインスタンスタイプを変更する
インスタンスを停止し、マネジメントコンソールからインスタンスタイプを変更します。
3. インスタンスが起動することを確認する
インスタンスを起動し、リモートデスクトップ接続します。
インスタンスタイプが変更されていること、 Elastic Graphics アクセラレーターの Status が Healthy であることを確認します。
以下のイメージは G4ad となりますが、G4dn、G5 においても、正常に起動していることが確認できました。
まとめ
EC2 上で稼働するアプリケーションの動作確認は必要となりますが、インスタンスタイプ変更そのものは通常通り行えることが分かりました。
Elastic Graphics アクセラレーターのステータスも正常と表示されるので、サービス終了となる 2024 年 1 月までは、そのまま利用できるようです。
ただし、Elastic Graphics アクセラレーターの利用を停止する場合は、インスタンス再作成が必要となります。
2024 年 1 月のサポート終了までに、余裕をもって対応を進めましょう。
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