【Generative AI Summit Tokyo ’24 Fall】成功事例が未来を創る!第 2 回 生成 AI Innovation Awards 熱狂ピッチコンテスト をまとめてみた!前編
2024.10.28
Topics
- はじめに
- Generative AI Summit Tokyo '24 Fall とは?
- 成功事例が未来を創る!第 2 回 生成 AI Innovation Awards 熱狂ピッチコンテストとは?
- 事例1. アカチセ株式会社 - 業務改革を加速させる Vertex AI(Gemini 1.5 Pro ,Speech-to-Text )を用いたヒアリング動画からの業務フロー生成
- 事例2. 株式会社NTTデータ - ドライブレコーダーの自動車事故の動画分析による過失割合算出
- 事例3. 株式会社QTnet - 生成AI を活用したドローン撮影動画の解析支援ツール
- 事例4. クラスメソッド株式会社 - Zennに急増したスパムコンテンツとGeminiで戦う
- 事例5. 志摩市役所 RAG × Gemini :内製 AI 「Ask サチ子」が切り拓く自治体 DX
- 事例6. 中外製薬株式会社 - Chugai AI MediMentor:AI が育てる次世代創薬イノベーター
- さいごに
はじめに
こんにちは、Shunです!
今回は Generative AI Summit Tokyo ’24 Fall 内で実施された「成功事例が未来を創る!第 2 回 生成 AI Innovation Awards 熱狂ピッチコンテスト」の事例をまとめてみました!
Generative AI Summit Tokyo ’24 Fall とは?
本イベントでは、「Gemini」、そして「Vertex AI」について、お客様の事例を中心に具体的な活用方法をご紹介します。これらのサービスは、ビジネスの成長やイノベーションを加速させるための非常に強力なツールです。実際の導入事例や成功事例を通じて、参加者の皆様に生成AIをどのように活用するか、その可能性を理解いただければと思います。
出典: – 生成 AI はいよいよ「社会実装」へ – Generative AI Summit Tokyo ’24 Fall 開催
■開催概要
日時: 10 月 24 日(木)11:00 – 18:30
開催方法:ハイブリッド(ベルサール渋谷ファースト / オンライン配信)
会場:ベルサール渋谷ファースト
成功事例が未来を創る!第 2 回 生成 AI Innovation Awards 熱狂ピッチコンテストとは?
「生成 AI Innovation Awards」は、企業の課題を解決するために、生成 AI 技術を活用したアイデアやソリューションを促進し、日本企業の革新的かつ実用的な事例を表彰する制度です。
出典: 第 2 回 生成 AI Innovation Awards
この取り組みは、昨年2023年から実施されています。
昨年の最優秀賞は、ソフトバンク株式会社の「生成 AI / カスタムプロンプトを利用した学習から業務活用をつなぐ協調学習支援」でした。
以下から閲覧することができます。
生成 AI Innovation Awards 最優秀賞!AI と人を共進化に導く学習業務活用支援
事例1. アカチセ株式会社 – 業務改革を加速させる Vertex AI(Gemini 1.5 Pro ,Speech-to-Text )を用いたヒアリング動画からの業務フロー生成
本事例では、生成AIを用いて業務フロー図のドラフトを作成するそうです。
業務フローを口頭やスライドで説明したものがフロー図として出力されます。
オンラインMTGの動画データを渡すだけで内容を抽出し、フロー図が作られたので、感動しました。使いたい!!
「第 2 回 生成 AI Innovation Awards 熱狂ピッチコンテスト」の募集の説明動画を渡すと上記のようなフロー図が作成されました!!
めちゃくちゃ便利。。
音声文字起こしは、生成AIで行うよりも Speech-to-Text を使った方が精度が良かったそうです!
しっかりと生成AIの使いどころを見定めて活用することは大事ですね。
事例2. 株式会社NTTデータ – ドライブレコーダーの自動車事故の動画分析による過失割合算出
本事例ではドライブレコーダーの自動車事故動画分析がテーマとなっています。
損害保険会社の方が事故発生時の動画を基に過失の判断を下すサポートを Gemini が支援します。
間違って内容を出力することを 100% 防止することは不可能なので、Gemini と人の判断を組み合わせて実現性を担保しています。
また本事例の特徴としては、「人の判断を取り込みやすい UI の実現」という点です。
やはり、それっぽい回答が出てきてしまうと信じてしまうこともありますよね。
なので、ユーザーが間違った内容を信じてしまうことを防止するためにいくつかの選択肢をユーザーに与え、それを選ぶことによってハルシネーションを防止しているそうです。
事例3. 株式会社QTnet – 生成AI を活用したドローン撮影動画の解析支援ツール
ドローンで撮影した機器の点検業務、異常検知などを生成 AI を用いて効率化した事例が紹介されました。
Gemini を用いてメータ情報を取得しているそうです。ただ、メータの値ではなく、メータが映った時間帯を記録し、その時間のメータ画像を取得します。
そこからは、メータ読み取りに特化した AI を利用し、メータの数値の読み取りを行っているそうです。
アカチセ株式会社さんの事例にもありましたが、すべてを生成 AI ではなく、各ユースケースに適した AI を適材適所で使っています。
しっかりと生成 AI の使いどころを見定めることも非常に重要になってきていると感じました。
映像データのサマリ作成も実施しているそうです。
これは Gemini が持つ200万トークンの入力が可能という特徴が活きてそうです!
事例4. クラスメソッド株式会社 – Zennに急増したスパムコンテンツとGeminiで戦う
クラスメソッド社が運営する Zenn へ投稿されるコンテンツを Gemini を使ってスパム判定する仕組みが紹介されていました。
構成も非常にシンプルにまとめられており、管理コストも少なく、すぐに実装もできそうです。
「機械学習などの専門知識がなくても取り組み可能」
↑これがまさしく生成 AI を導入する意味だと思います!
専門的/属人的な業務が生成 AI に置き換わっている事例を最近よく目にします。
人的コストが 75 % 削減されたのはすごいです!!
事例5. 志摩市役所 RAG × Gemini :内製 AI 「Ask サチ子」が切り拓く自治体 DX
地方自治体の人口減少と行政業務の肥大化を解決すべく、「Ask サチコ」と呼ばれるサービスを開発し、業務効率化をしています。
「Ask サチコ」の特徴としては、地方自治体の職員はプロンプト能力がそれほど高くないので、プロンプトを補う機能を付与しています。
効率的なプロンプトを理解していたとしても毎回それを打ち込むのはストレスですよね。
それが簡単にできる機能は、すべての生成 AI サービスにあっても良いかもしれません。
プロンプトの補助 + ベースとなるプロンプトで5,000字が入力されているそうです。
また、そのベースなるプロンプトには志摩市役所の立場で質問をしているとの内容が入力されているため、例えば「自治体DXとは?」など聞くと志摩市役所での取り組みについてレスポンスが返ってきます。
Gemini はマルチモーダルなモデルのため、画像の入力も受け付けることが可能です。
ログに関しても、Cloud Storage へセッション単位で画像データを残しています。
事例6. 中外製薬株式会社 – Chugai AI MediMentor:AI が育てる次世代創薬イノベーター
200 ページという数字は、医薬品の説明書のページ数だそうです。
これを医師や薬剤師は読み、患者に処方をしています。
10 ページの説明書でも読み切れる自信がないです。。
本事例は、その説明書を Gemini へ学習させ、MR(医療情報担当者)のトレーニングに活用するといった内容です。
医師や薬剤師に学習させた生成 AI を使ってもらうことが一般的だと思うのですが、そうではなく医師や薬剤師へ説明をするMRのトレーニングに使う。という点が本事例の特徴です。
実際のデモでは、正誤判定による採点や回答時間、そして全体のレビューなどが表示されていました。
エンジニア向けの学習コンテンツとして、Gemini が一人前のクラウドエンジニアを育ててくれるとかのプログラムがあれば面白いなぁとか思いました。
さいごに
本記事では、第 2 回 生成 AI Innovation Awards 熱狂ピッチコンテストの前半部分をまとめてみました!!
どの事例も各課題や使用する人々へ合わせて、様々なカスタマイズが施されており非常に面白かったです!
後半部分は以下の記事でまとめてますので、こちらもあわせてご覧ください!!
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