【Generative AI Summit Tokyo ’24 Fall】成功事例が未来を創る!第 2 回 生成 AI Innovation Awards 熱狂ピッチコンテスト をまとめてみた!後編

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2024.10.28

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はじめに

こんにちは、Shunです!
今回は Generative AI Summit Tokyo ’24 Fall 内で実施された「成功事例が未来を創る!第 2 回 生成 AI Innovation Awards 熱狂ピッチコンテスト」の事例をまとめてみました!

本記事は以下の記事の後編です。

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【Generative AI Summit Tokyo ’24 Fall】成功事例が未来を創る!第 2 回 生成 AI Innovation Awards 熱狂ピッチコンテスト をまとめてみた!前編

事例7. 株式会社テレビ東京 – Gemini を用いた、動画プレビューシステム

「AIプレビューしてくれる君」という、テレビ番組のテロップの誤りを検出してくれるサービス事例です。
デモでは、絵画を認識し、作者のテロップの誤りを指摘してくれるなどマルチモーダルな Gemini だからこそできる事例が紹介されていました。

モデルとしては、Gemini 1.5 Pro が採用されています。
OCR の精度が他の基盤モデルに比べて、優れていたため選定したとのことです。

アーキテクチャ図を見てわかる通り、実は動画データをそのまま処理しているわけではないです。
動画データを数秒おきに画像へ分割し、それを Gemini へ渡しております。

画像データにすることで、動画データに比べ、処理時間の短縮やコスト削減などの効果もあります。

本事例のポイントとしては、処理時間を短縮するために並列で Gemini へ画像データへ渡していること及び OCR の誤認識をプロンプトで改善したことなどが挙げられていました。
誤認識をプロンプトで改善するというのはどのように実装しているのか非常に気になりました。

事例8. 奈良教育大学 – 大学と教育委員会のAI活用チャレンジ! ~学校教育で生成AIを活用するとどんなことができるのか~

校務における業務効率化の事例が紹介されていました。

授業改善における事例としては、Gemini と英会話をすることが紹介されていました。
この事例のポイントは、各生徒のレベルに合わせて英会話を行えることや英語を発話する恥ずかしさが無くなるという点だそうです。

僕自身、生成 AI を用いて英会話をやりますが、恥ずかしさが無くなるというのは非常に効果的だと思います。
話せなかったらどうしよう。といった感覚がなくなり、より頭の中で英文を作成することに集中できる気がします。

今では、全国の生徒が 1人1台パソコンを保有しているそうです。
そのため、タイピング速度が授業において重要になっています。

この事例では、タイピング速度向上を目的に、生徒の興味があるコンテンツなどカスタマイズした文字列で練習をすることができるという内容が紹介されていました。

続いて、教員研修における事例です。
この事例では、授業音声を基に Gemini が授業を分析し、フィードバックを作成してくれます。

最後に、図工の絵を Gemini に褒めてもらうという事例です。
76 人分の絵を Gemini に読み込ませ、すべての絵を褒めちぎっていました。

大人になっても褒められることは嬉しいので、きっと小学生はめちゃくちゃ喜んでいると思います。
僕も時々、Gemini に褒めて!と入力したりしています。

事例9. フィッティングクラウド株式会社 – 記載テンプレートを利用した生成 AI による診療録からの医療文章生成サービス CocktailAI

CocktailAI という診療録を読み取り、その読み取り内容を基に必要な情報を抽出し、文書を作成するサービスの事例です。
本事例の特徴としては、医療現場では間違いは許されないため「生成」ではなく、「抽出」をするという点にフォーカスしたことです。

UI もシンプルかつ参照元などの情報も提示されており、非常に使いやすそうです。

実際の現場の評価も9割以上が利用可能との評価です。
医療現場はハルシネーションが許容できないので、使える領域から導入を進めているそうです。

事例10. 株式会社メビウス – 現場教育の自動化に向け”AI の先輩”を作るプロジェクト「SenpAI (センパイ)」

MR ヘッドセットを付けると AI の先輩が映し出され、どのような作業を実施すれば良いかを、テキストや映像として見せてくれるという事例です。

アーキテクチャとしては、Speech-to-Text などを用いてユーザーの質問を受け付けます。
また、Function Calling と呼ばれるユーザーからの入力に応じて定義済みの関数を呼び出す機能を用いて、応答形式を動的に変更しています。

MR ヘッドセット上でマニュアルを表示させるために、非構造化データを Gemini を用いて構造化し、映し出しています。

さらに、MR 上で過去の作業者の位置情報や関節情報を基に作成された映像をレスポンスとして出力させることできます。

事例11. ユニ・チャーム株式会社 – 特許情報の抽出・要約の生成と社内向け特許発信ファイル作成自動化

特許公報などの文書を要約し、社内向けの資料として整えてくれる事例が紹介されました。

構成も非常にシンプルです。
特許情報プラットフォームの情報を定期的にクローリングし、Vertex AI Search へアップロードしています。

実際のフローとしては、①PDF ファイルを送る → ②各項目の要約 → ③社内発信資料として表示 との流れになります。
要約にとどまらず、資料化までしてくれることは便利ですね。

社内発信資料内に、「生成 AI がユニークと判断した観点」という項目がありました。
グラウンディングなど根拠となる文書を生成 AI へ出力させることはありますが、生成 AI へどのような考えでその出力をしているのかを答えさせるというのは新しく感じました。

事例12. Ubie株式会社 – Medical Genius が実現する医療現場の変革:業務効率50%向上、心理的負担40%軽減

生成 AI を活用して、業務効率化だけでなく、価値最大化を目指していることを強調されていました。

アーキテクチャとしては、非常にシンプルです。
ポイントとしては、Vertex AI 上での Gemini ですべての処理を完結させるのではなく、個人情報のマスキングに関しては Gemma 2 を使用している点です。

患者さんが事前問診などを行うことができる既存プロダクトへ今回新たな生成 AI プロダクトを組み合わせたとのことです。
これにより、自動問診の内容から紹介状を生成するなど様々な文章生成を可能にしています。

2 つ目のユースケースでは音声データをワークフロー機能を用いて、①文字起こし → ②音声の整形 → ③要約 をボタン1つで実行する機能が紹介されていました。

導入効果として非常に興味深かったのは、看護師さんの心理的な負担が 27.2% 削減されたことです。
実際に僕自身も時間に余裕がある時ほど、集中して目の前のことに取り組めると感じることが多々あります。

さいごに

12 事例すべてが非常に興味深く、個性的な内容でした。

本イベントの基調講演内で生成 AI のユースケースは、汎用的な業務からコア業務へとユースケースがシフトしてくると言われていましたが、まさしくそれが再現されたピッチコンテストだと感じました。

第 2 回 生成 AI Innovation Awards 熱狂ピッチコンテストでは、最優秀賞が発表されます。
今回紹介された事例の中でどれが最優秀賞に選ばれたのか気になる方は、是非以下から当日の様子を見てみてください!

– 生成 AI はいよいよ「社会実装」へ – Generative AI Summit Tokyo ’24 Fall 開催

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