primeNumber DATA SUMMIT 2025で株式会社ヤプリさんのセッションを視聴しました

イベント

2025.12.24

Topics

NHN テコラスは、2025年11月26日に TAKANAWA GATEWAY Convention Center で開催された株式会社primeNumber主催のイベント『primeNumber DATA SUMMIT 2025』にGOLDスポンサーとして協賛出展をしました。

primeNumber DATA SUMMIT 2025に協賛出展【11/26(水)開催】

NHN テコラスのブース写真などはこちらからもご確認いただけます!

NHN テコラス 2025年下期の展示会出展活動をご紹介〜primeNumber DATA SUMMIT 2025

本記事では、視聴した株式会社ヤプリさんのセッションを紹介します。

プロダクトデザイナーに学ぶ、『見る気が起きる』ダッシュボードの作り方

このセッションを視聴したかった理由は3つあります。

1つ目は広報の仕事もブランディングなどを考える上でデザインの知識が必要とされることもあり関連する知見は大いに越したことはないなかで、データ分析のイベントでデザインの話!?と、気になったこと。

2つ目は、直近の約2年ほど『自社でプロダクトを開発している人たちの、デザインの話』を直に聞く機会が減っていたので聞きたかったこと。(読み物コンテンツも動画も多数存在していますが。ここでだから聞けるような話も含まれるような話を聞く機会をいつも探しています)

3つ目はBefore -> Afterの話であることから、課題と、それを解決した話が聞けるのだろうと思ったこと、です。

わたしは『課題を捉えて、それを解決しようと試みたストーリー』が好みです。例えば「解決しようと試みた結果、芳しい数値は出せなかった」といった結論に至るような場合でも、それ自体が発見であり学びとして参考になります。挑戦〜結果まで出したストーリーをぜひ読み聞きしたい。

そこで、本セッションの説明にあった「本セッションでは、ダッシュボードのBefore/Afterを公開し」との点に興味を持ちました。

本編の抜粋

このセッションは、登壇されたご本人も発信をされており、資料も閲覧可能になっています。以下では印象的だった投影資料ページを並べています。

目次は3つだけ。シンプルです。

Beforeのデザインは、コーポレートカラーを活用したダッシュボードだったとのことです。

スライドにもありますが「色に重要度が設定されていない」との課題が見出されたとのこと。

また、ダッシュボード内で使われていた言葉が難しい点も課題として注目されたとのことです。

スライドには「(Beforeには)データ分析用語・業界用語を使用→Yappli顧客が精通しているとは限らないので伝わらない」と書かれています。

デザイナーさんが、BeforeのYappli Analyticsを初めて見た時の感想とのことです。

そしてこうなりました!たくさんの方が写真を撮っていらっしゃった、Before -> Afterの画面です。
スライド一枚の中で並列してもらえると、画面画像は小さくなったものの、わかりやすいです。

ブランドカラーは要所だけに使用し、他の色として、社内でよく使っている色を使ったそうです。

アクセシビリティでのコントラスト比を、登壇者さんは、この改善プロジェクトで初めて知った、とおっしゃっていました。

そして業界用語などをあえて使わず、直感的にわかりやすい言葉を採用したとのことでした。

自社の立ち位置を示す図が横向きだったものを縦向きにしたそうです。

そして学びとまとめの紹介がありました。

セッションを視聴して考えたこと3点

1.

見るべき重要な点がわかりやすく示されることで、エンドユーザーによるアプリの改善活動が促進されそうと感じました。

スライドで拝見した限りは、元のデザインにも、”大きな問題” は全くなかったのではないかと思いました。

しかし、分析画面のユーザーは数値をもとに改善行動を起こすことが目的のはずです。今回のわかりやすさを追求したデザインの変更により、データの理解から改善活動への道筋が、より明確になり短縮されそうになるように見えました。

2.

UI/UXにおける用語については、一般的に、専門家であれば易しい言葉でも理解できるため、初心者向けに直感的でわかりやすい表現を採用する方が、より多くのユーザーにとって親切だと言えるでしょう。

個人的には、UI/UXで使用する用語に限らず、必ずしも易しい言葉が良いわけでもないと思っています。わたしは「業界用語・専門用語がそのまま使われており、難しい用語の近くに『?』のマークがあり、そこにカーソルを合わせると用語を解説してくれる」といったデザインが好きです。

わたしは広報ですが、広報においては読み手に合わせた発信は必須です。老若男女にわかってほしい発信、ごく限られた層にだけ理解してもらえばいい発信など、発信ひとつとっても発信内容のチューニングをします。

文章の性質や発信に合わせて、書き手が書き手のことだけを考えてもよく、専門家であることを示すため、また、ある意味で読者から舐められないために、専門用語や現場用語などをそのまま使って『あえて、噛み砕いて易しい言葉にはしない』といった選択もあるでしょう。

話を戻すと・・・製品・サービスのUI/UXデザインも、広報と同様にユーザビリティを最優先とするアプローチ、あるいはユーザーにきちんと理解されるチューニングが理想的だと考えます。

3.

資料には明記されていないお話に、色のアクセシビリティやコントラスト比についての言及がありました。重要な考え方で、多くの方に色覚多様性の考え方が浸透すると良いと思っています。

わたしの知り合いに、フロントエンドにも興味があったもののバックエンドを追求している理由の一つに「色の違いがよくわからないことがあるから」と言っている人がいます。

また現代人の多くがデジタルデバイスの長時間使用により視力低下のリスクを抱えており、将来的に視覚に何らかの影響が生じる可能性も考えられます。色覚や視力に配慮したユニバーサルデザインが、より多くの製品・サービスで採用されることを期待しています。

おわりに

製品やサービスの開発、あるいは、発信において、専門的な内容をわかりやすくするか、専門性を保持するかは、各自の判断基準に委ねられるでしょう。

わたし個人としては、より多くの人に理解されやすい情報ほど広く普及し、社会的な価値を生むと考えます。
そのため、今回のセッションで示されたアプローチを意義深く視聴しました。

登壇者さんご本人が株式会社ヤプリのテックブログにも投稿されており、登壇資料も見れますのでご興味ある方はぜひご覧になってください!

DATA SUMMIT 2025に「プロダクトデザイナーに学ぶ、『見る気が起きる』ダッシュボードの作り方」という題で登壇しました!

※本記事はセッション視聴後、登壇者ご本人に記事化と写真の使用許可を取り作成しています。

NHN テコラスの採用情報はこちら

 

テックブログ新着情報のほか、AWSやGoogle Cloudに関するお役立ち情報を配信中!

Eri.F

NHN テコラス株式会社の広報です。東証プライム企業総合職→翻訳会社 →外資金融出身のアメリカ人2人が創業したスタートアップ→東大工学部出身の2人が創業したスタートアップ→現職。趣味は犬の散歩、読書、睡眠

Recommends

こちらもおすすめ

Special Topics

注目記事はこちら