【セッションレポート】外部ネットワークとクラウドのつなぎ方 再入門 #AWS Summit Japan 2025
はじめに
こんにちは、reonoです。
本記事は、AWS Summit Japan 2025 のセッション「外部ネットワークとクラウドのつなぎ方 再入門」のレポート記事です。
AWSとオンプレミス間の接続に興味がある方や、ネットワーク構成について改めて整理したい方はご覧いただくと、とても勉強になるセッションだと思います。
ちなみに、本セッションは AWS Summit Japan サイトからユーザー登録いただくことでアーカイブ視聴が可能なセッションとなっておりますので、気になった方はぜひ見てみてください。
AWS Summit Japan 2025
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※本情報は、2025年7月5日時点での情報となります。
セッション情報
タイトル
外部ネットワークとクラウドのつなぎ方 再入門
スピーカー
山田 磨耶 様
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 パブリックセクター技術統括本部 CSM・パートナー・スケール ソリューション技術本部 パートナーソリューション部 パートナーソリューションアーキテクト
概要
外部ネットワークと AWS クラウドの接続方式は、新サービスや機能の追加により多様化しています。国内オンプレミスとの接続ひとつとっても、大阪リージョン初の AWS Direct Connect ロケーションが 2024 年末に提供開始され、ロケーション選択をどう考えるか等、検討すべき内容は増えています。本セッションでは、これからクラウド接続を検討することになった方の『最初に何から始めればいいの?』という疑問はもちろん、既にクラウドに接続したシステムを担当している方の『自社のネットワーク、このままで良いの?』という疑問にも寄りそいます。用するシステム特性を踏まえたサービス選定のヒントと、ネットワーク構成の具体的なチェックポイントをお伝えします。実際にネットワークの検討・設計をしている方だけでなく、AWS のネットワークサービスを学びたい方も、全体像を把握する機会としてご活用いただけます。
レポート
本セッションは、AWSとオンプレミス間との接続は考慮事項が多く難しい内容なので、AWSのソリューションアーキテクトが改めて整理して話してくれるセッションということで聴講しました。
個人的に勉強になったポイントをいくつかご紹介します。
1. Direct Connect ロケーションの数
オンプレミスからAWS Direct Connectに接続するにはAWS Direct Connectロケーションまで専用線を敷く必要があり、現状、西・東日本全体で5ロケーションあるとのことです。
- 東京エリア:3つ
- 大阪エリア:2つ
2024年12月に大阪エリアに2つ目のロケーションが完成したため、大阪エリアのみで冗長構成を組めるようになりました。
これは、関西圏でオンプレミスサーバーを利用しており、AWSと低レイテンシで接続する要件がある方にとって、非常に喜ばしいアップデートだと感じました。
2. AWS Cloud WAN
Amazon VPC Transit Gateway同士はリージョンをまたいでピアリングできますが、3つ以上のリージョンを使用したい場合はネットワークが複雑になります。
このようなグローバル規模のネットワークには、AWS Cloud WANの利用が推奨されていました。
AWSを使用するとグローバル規模のネットワークを簡単に構築・管理できる素晴らしいサービスだと思いました。
また、2024年11月のアップデートで、従来はDirect ConnectからCloud WANに接続する際にTransit Gatewayを経由させる必要がありましたが、これが不要になったとのことです。
3. ネットワーク構成例まとめ
セッション内で提示されたネットワーク構成例のまとめ画像は、ユースケースに合わせたAWSサービスを選定しやすくなっており、非常に有用だと感じました。
4. ネットワーク障害の検知方法
検知を見落としがちな障害の監視方法についても解説されていました。
グレー障害
サービスが明確に停止する訳ではないが、一時的に機能が失われることがある障害は「グレー障害」障害と呼ばれています。
従来では、利用者側での検知が難しかったそうですが、Amazon CloudWatch – Network Synthetic Monitorによって利用者側でも監視を行えるようになったという点が参考になりました。
AWS障害
AWS障害については、既にご存じの方も多いと思いますが、AWS Health Dashboardが紹介されていました。
AWSアカウントにログインしていなくても確認でき、ログインするとアカウント固有の障害を確認できるとのことです。
AWS Health DashboradはAmazon EventBridgeとAmazon SNSを使って通知を飛ばすことができ簡単に通知を実装頂けます。
まとめ
本セッションは、外部ネットワークとクラウドの接続について、多岐にわたる考慮事項を改めて整理する良い機会となりました。
特に、AWS Direct ConnectのロケーションやAWS Cloud WANの活用、そしてネットワーク障害の監視方法など、実務に役立つ情報が多く含まれていました。
本ブログを読んで興味を持たれましたら、ぜひアーカイブでチェックしてみてください。
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Follow @twitter2022年4月、NHNテコラスに新卒入社。大学時代は山に登ったり、インドに行ったりしてました。
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