Amazon Bedrock AgentCore とは?概要やコストなど基礎からご紹介!
この記事はNHN テコラス Advent Calendar 2025 の 1 日目の記事です。
はじめに
こんにちは、フクナガです。
2025 年も終盤に差し掛かり「AI Agent」という言葉もだいぶ世間に浸透してきたのかなと感じております。
AI を活用した業務の改革や自社サービスへの組み込みを考えると、AI Agent の考え方の理解と実装への落とし込みは今後どんどん求められていきます。
そんな中、今年の 7 月 16 日に開催された「AWS Summit New York」で「Amazon Bedrock AgentCore」が発表されました!
AWS、AWS Summit New York 2025 にて AI Agent 構築に向けた新たなイノベーションを発表
AWS 上での AI Agent の開発・運用体験を向上させるのに大きく寄与する素晴らしいサービスなのですが、同じく今年発表された「Strands Agents」の影響もあり、いまいち何をするサービスなのかキャッチアップしきれていない方も少なくないかと思います。
今回のブログでは、AWS における AI Agent 開発の選択肢として登場するサービスをそれぞれを紹介し、その中で Amazon Bedrock AgentCore が果たす役割を解説していきます!
今回のブログで紹介しないこと
今回のブログはあくまで「Amazon Bedrock AgentCore」の概要をご紹介するものですので、実際に触ってみた内容などは紹介しておりません。
今後この Tech Blog 内で、Amazon Bedrock AgentCore を実際に使って開発してみた内容などもご紹介していく予定ですので、今後の動きにご期待ください!
AWS 上での AI Agent 開発の選択肢
AWS から提供される AI Agent を実装するにあたり利用されるサービスをそれぞれご紹介していきます!
※AWS Lambda、Amazon ECS などのコンピューティング関連のサービスでも実装は可能ですが、今回は対象から省きます
Amazon Bedrock AgentCore
AgentCore は高性能な AI エージェントを導入・運用するための、包括的なサービス群です。あらゆるAIフレームワークやモデルをご利用いただけます。
出典:AWS、AWS Summit New York 2025 にて AI エージェント構築に向けた新たなイノベーションを発表
と、紹介されております。
これまでは、開発した AI Agent を AWS Lambda や Amazon ECS などにデプロイし利用していくことが必要でした。
Amazon Bedrock AgentCore は「ランタイム」「メモリ」「認証・認可」「モニタリング」など、AI Agent 開発・運用に必要な様々な機能を提供しており、AI Agent をデプロイする基盤として利用することができます。
後述する Strands Agents との関係でいうと、Strands Agents を使って開発された AI Agent を AgentCore 上でホスティングするというイメージになります。
Strands Agents
先日、Google Cloud の Agent Development Kit(ADK) についてご紹介しましたが、それと位置づけとしては同じサービスとなります。
数行のコードで AI Agent を構築・実行することができるオープンソース SDK で、様々なエージェントのユースケースを実現可能です。
参考:Strands Agents – オープンソース AI エージェント SDK の紹介
詳細な記法や使い方などは別ブログでご紹介できればと思いますが、まずは AI Agent 構築のための ソフトウェア開発キット(SDK)であるということを理解いただければと思います!
Amazon Bedrock Agent
Amazon Bedrock AgentCore や Strands Agents が発表される前から存在した、AI Agent 実装のためのマネージドサービスとなります。
プロンプトに対して実行されるアクションを事前に定義することで、用途に合わせたエージェント構築が実現可能です。
現在も、Amazon Bedrock コンソールのメニュー内「構築」>「エージェント」から利用可能です。

Amazon Bedrock Agents について内容の解説や、本機能を利用することのメリットなどについての Black Belt が公開されておりますので、ぜひご覧ください!
Amazon Bedrock Agents 自律型 AI の実現に向けて: 検討編 【Amazon Bedrock Series #04a】【AWS Black Belt】
おまけ:Amazon Bedrock Flows
AI Agent に対する直接的な機能を有しているわけではありませんが、生成 AI を組み込んだワークフローを構築可能な「Amazon Bedrock Flows」についても用途によってはご検討いただけます。
これに関しては、昨年 Tech Blog 上で記事を公開しておりますので、触ってみたい方はぜひ!
個別ユースケースの概念検証として、生成 AI がどの程度の効果を発揮するのか簡易に試したいときはこういった GUI ベースのサービスを利用するのも 1 つの手かもしれませんね!
Amazon Bedrock AgentCore で提供される機能
先ほど、Amazon Bedrock AgentCore は、高性能な AI Agent を導入・運用するための包括的なサービス群であるとご紹介しました。
それぞれの機能について概要や料金をご紹介します!
(1) AI Agent の実行環境 – AgentCore Runtime
Strands Agents や LangGraph など、様々なフレームワークを利用可能なサーバーレスなホスティング環境を提供します。
様々なモデルを利用できることや、MCP や A2A への対応なども大きな特徴と言えます。
料金:
・CPU: vCPU 時間あたり 0.0895 USD
・Memory: GB 時間あたり 0.00945 USD
参考:Amazon Bedrock AgentCore ランタイムを使用したホストエージェントまたはツール
(2) AI Agent の記憶ためのメモリ基盤 – AgentCore Memory
AI Agent を利用するうえで、過去のやり取りを記憶するというニーズは生まれがちだと思います。
その機能を提供するのが、AgentCore Memory です。
大きく分けて「短期記憶」「長期記憶」の 2 つを提供しており、AI Agent の性質や役割に応じて使い分けることが可能です。
- 短期記憶
単一セッション内のやり取りを記録する。 -
長期記憶
ユーザーの好みや重要な事実、セッションの概要などを記録するため、複数のセッションにわたる会話の内容を自動的に抽出して保存する。
参考:Amazon Bedrock AgentCore エージェントにメモリを追加する
何を保存するとユーザー体験が上がるのか、という記憶の種類の選定が必要になりますので、下記のページに記載されているような用語の理解や記憶戦略の検討などを実施していくことが大事そうです。
参考:
・メモリ用語
・記憶戦略
料金:
・短期記憶: 新規イベント 1,000 件あたり 0.25 USD
・長期記憶(保存):
1. 組み込みメモリ戦略使用時: 1 か月あたりの保存メモリ 1000 件あたり 0.75 USD
2. 組み込みオーバーライドまたは自己管理メモリ戦略使用時: 1 か月あたりの保存メモリ 1000 件あたり 0.25 USD
・長期記憶(取得): 1000 回のメモリ検索あたり 0.50 USD
(3) ユーザー認証とアクセスコントロール – AgentCore Identity
AWS リソースやサードパーティサービスへのアクセス時に必要なトークンや API キーの管理を行います。
OAuth 2.0 にも対応しており複数のシステムにわたるユーザー管理なども実現可能です。
参考:Overview of Amazon Bedrock AgentCore Identity
具体的な活用例についても紹介されていますので、AI Agent の認証について理解を深めたい方は読んでみるのが良いと思います!お客様とお話ししていても、AI ツールと既存ユーザー管理の相性や実装についてご相談をいただくケースが増えておりますので、こういった認証機能を理解することは非常に重要だといえそうです。
料金:
・エージェントからリクエストされた 1,000 トークンまたは API キーあたり 0.010 USD
※注:AgentCore Runtime または AgentCore Gateway 経由で使用する場合は追加料金なし
(4) AI Agent から外部システムへのアクセス – AgentCore Gateway
AI Agent が外部システムにアクセスするためのゲートウェイ機能を提供します。
入力タイプとしては、OpenAPI、Smithy、AWS Lambda をサポートしています。
また、Salesforce や Slack、Jira、Asana、Zendesk などの一般的なツールとの 1 クリック統合も提供されております。
AI Agent が実際のタスクを遂行するためのツールを作る際、こういった統合を簡単に実装できるのは非常に良いですね!
参考:Amazon Bedrock AgentCore Gateway: Securely connect tools and other resources to your Gateway
料金:
・API 呼び出し(ListTools, InvokeTool,Ping): 1,000 呼び出しあたり 0.005 USD
・Search API: 1,000 呼び出しあたり 0.025 USD
・Tool Indexing: 1 か月あたりのインデックス作成ツール 100 個あたり 0.02 USD
(5) 監視・記録 – AgentCore Observability
AI Agent の動作状況やパフォーマンスを監視・記録するための機能を提供します。
パフォーマンスのボトルネックや障害のデバックに有効な非常に重要な機能ですね!
デフォルトではエージェント、ゲートウェイリソース、メモリリソースの主要な組み込みメトリクスのセットを出力します。
説明だけだとわかりづらいと思いますので、ダッシュボードの画面をお見せします!
CloudWatch コンソールの「GenAI Observability」>「Bedrock AgentCore」から各メトリクスがまとまったダッシュボードを閲覧することが可能です。

詳細なデモを含めた紹介動画が AWS 公式 YouTube チャンネルから出ておりますので、具体的な画面が詳細に見たい方はこちらも見てみてください!
参考:Gain Complete Visibility into AI Agents | AgentCore Observability | Amazon Web Services
料金:
・Amazon CloudWatch 料金に準拠
(6) ブラウザを操作する AI Agent の実装 – AgentCore Browser Tool
AI Agent がブラウザを操作する機能を提供します。
商品の購入や情報の入力、登録などのアクションを AI Agent に担わせるために使える機能みたいですね。
また、AI Agent のウェブサイト閲覧時に問題となりがちな CAPTCHA チャレンジ、レート制限、リクエストブロックについての対策である「Web Bot Auth」も提供されています。
さらに、ブラウザセッションの記録、再生機能を提供することで、ブラウザセッション中に発生したアクションを把握でき、エラーの解決や継続的な機能改善を実現できます。
参考:
・Interact with web applications using Amazon Bedrock AgentCore Browser
・Reducing CAPTCHAs with Web Bot Auth
・Browser session recording and replay
料金:
・CPU: vCPU 時間あたり 0.0895 USD
・Memory: GB 時間あたり 0.00945 USD
(7) アクション実行のためのコード実行 – AgentCore Code Interpreter
AI Agent が Python コードを実行して計算やデータ処理を行うための環境を提供します。
AI Agent 単体の推論だけでは解決できない計算問題や複雑なワークフローなどに対応できるようになり、AI Agent ツールがより幅広いユースケースに対応するのを可能にします。
実際のコード例が公式ドキュメントで紹介されていますが、やりたい内容に基づいてコードを生成し、そのコードを本機能を使って実行する、みたいな使い方が多いみたいですね。
AWS Lambda などでツールを実装して呼び出す方法との使い分けの観点で上記のようなものが多く紹介されているのかもしれませんね。
参考:
・Introducing the Amazon Bedrock AgentCore Code Interpreter
・Run code in Code Interpreter from Agents
料金:
・CPU: vCPU 時間あたり 0.0895 USD
・Memory: GB 時間あたり 0.00945 USD
利用料金
各機能ごとの利用料金について下記にまとめます。
| Service | Resource | Price |
|---|---|---|
| Runtime | CPU | vCPU 時間あたり 0.0895 USD |
| Memory | GB 時間あたり 0.00945 USD | |
| Memory | 短期記憶 | 1,000 新規イベントあたり 0.25 USD |
| 長期メモリストレージ | 組み込みメモリ戦略の使用: 1 か月あたりの保存メモリ 1000 件あたり 0.75 USD カスタムメモリ戦略の使用: 1 か月あたりの保存メモリ 1000 件あたり 0.25 USD |
|
| 長期記憶検索 | 1,000 回のメモリ検索あたり 0.50 USD | |
| Identity | AWS 以外のトークン API キーリクエスト |
エージェントからリクエストされた1,000 トークンまたはAPI キーあたり 0.010 USD ※Runtime/Gateway経由では追加料金なし |
| Gateway | API 呼び出し (ListTools,InvokeTool,Ping) |
1,000 呼び出しあたり 0.005 USD |
| 検索 API | 1,000 呼び出しあたり 0.025 USD | |
| ツールインデックス | 1 か月あたりのインデックス作成ツール 100 個あたり 0.02 USD | |
| Observability | ログ、指標、トレース | Amazon CloudWatch 料金に準拠 |
| Browser Tool | CPU | vCPU 時間あたり 0.0895 USD |
| Memory | GB 時間あたり 0.00945 USD | |
| Code Interpreter | CPU | vCPU 時間あたり 0.0895 USD |
| Memory | GB 時間あたり 0.00945 USD |
参考:Amazon Bedrock AgentCore Pricing
まとめ
本ブログでは、Amazon Bedrock AgentCore の概要や提供される機能などをご紹介しました。
AI Agent を実装することでどこまでのタスクを自動化できるのか、を考えるために各機能の特長やユースケースなどを理解することは必須だなと感じました。
本ブログには実際の利用までの手順は記載しておりませんが、非常にクイックに始められるため皆様でも使ってみてください!
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