【セッションレポート】VMware運用経験者がAWS Summit Japan 2026の移行セッションを全部見てきた ― 今、VMwareエンジニアが知っておくべきこと

1. はじめに
こんにちは、ryoです。
今回AWS Summit Japan 2026に初参加し、移行(Migration & Modernization)セッションを一通り見てきました。
元VMwareインフラエンジニアの目線で何が見えたかをまとめます。
本記事の対象読者は、オンプレミス環境(特にVMware)を運用中で、今後のインフラ方針に悩んでいる方です。
2. なぜ「移行セッション」にフォーカスしたのか
従来、オンプレミス環境でVMwareによる仮想基盤を構築・運用していた企業が、
ハードウェア保守更新やデータセンター縮小といった事情から、クラウド移行を検討するケースが増えています。
こうした背景を踏まえ、今回は移行セッションにフォーカスしました。
3. AWS Summit Japan 2026 移行セッションの全体像
ピックアップしたセッション一覧です。
| # | セッションID | セッションテーマ | キーワード |
|---|---|---|---|
| 1 | MAM201 | 技術的負債を競争力に変える:マイグレーション&モダナイゼーション ★ | マイグレーション、モダナイゼーション、AI、
技術的負債 |
| 2 | MAM204 | AWS Transform custom:AIエージェントによる大規模コードモダナイゼーションの自動化 | AI、技術的負債 |
| 3 | MAM301 | AIでVMware移行を加速:AWS Transform for VMware ★ | VMware移行、AI、IaC |
| 4 | MAM332 | VMware環境をそのままAWSへ:AWSへの最速の移行を実現するアーキテクチャ詳解・デモ・お客様事例 ★ | VMware移行、IaC |
| 5 | MAM303 | メインフレームアプリケーションがAWS上で生まれ変わる:生成AI活用によるReimagine | メインフレーム、生成AI、Reimagine |
| 6 | MAM331 | Microsoftワークロードのモダナイゼーション最新方程式 – もう待たない、生成AIで加速する移行の現実解 | AI、ツール・人・プロセスの三位一体 |
| 7 | SEC234 | AWS移行こそ最善のセキュリティ対策である理由:納得と説得のエッセンス | AI、技術的負債、根本療法、対症療法 |
- ★印はVMware移行に直結するセッション
- 所感:移行テーマ全体で「AI活用」と「技術的負債の解消」が共通キーワードになっている
4. セッションから見えたポイント
4-1. AIが移行の主役になった
- AWS Transform for VMware(MAM301):AIでVMware移行を加速
- アプリケーション検出・依存関係マッピングの自動化
- ネットワーク構成変換(VLAN → VPC/サブネット)の自動化
- IaC(Infrastructure as Code)の自動生成

- AWS Transform custom(MAM204):AIエージェントによるコードモダナイゼーション
- 大規模なレガシーコードの変換を自動化
- 技術的負債を競争力に変えるアプローチ
2026年は「AIが移行を計画する」段階から「AIが移行を実行する」フェーズへ進化していると感じました。
4-2. VMware環境をそのままAWSへ ― 最速の移行パス
- Amazon EVS(Elastic VMware Service)によるアーキテクチャの詳細
- HCXによるライブマイグレーションのデモ
- 実際のお客様事例:移行の期間・効果・課題
- VMwareスキルがそのまま活きる安心感

まずVMware環境を丸ごとAWSへ移行し、段階的にクラウドネイティブ化を進められる点が非常に魅力的です。
4-3. 移行=セキュリティ対策という新しい視点
- 「AWS移行こそ最善のセキュリティ対策」というメッセージ
- オンプレVMware環境のセキュリティ課題(パッチ適用の遅延、EOL対応等)
- 移行の「納得と説得」― 技術者だけでなく経営層への訴求ポイント
- 根本療法 vs 対症療法の考え方
セキュリティ対策をすべて自社で担うのは困難です。
一部をAWSサービスに委ねることで、より価値の高い事業へリソースを集中できると感じました(選択と集中)。
4-4. 技術的負債を「競争力」に変える発想
- レガシーシステムの維持コスト → 移行・モダナイゼーションで解消
- AI・ツール・人・プロセスの三位一体アプローチ
- 「もう待たない」― 2026年は移行を先延ばしにしない年
技術的負債をAIの力で資産に変えていける時代になっていると強く感じました。
4-5. メインフレームもAIで「再創造」する時代へ
- メインフレームアプリケーションを生成AIで分析・変換し、AWS上でモダンなアーキテクチャとして再構築(Reimagine)
- VMwareに限らず、レガシー基盤全体がAI移行の対象になっている
VMware移行とは直接関係しないものの、「レガシーからの脱却をAIが加速する」という共通メッセージが印象的でした。
5. VMware元運用者としての3つの気づき
① AIによる自動化で移行のハードルが大幅に下がった
VMwareのように長年利用しているシステムでは特に、既存環境を全て把握している方がすでにいなかったり、改修を重ねてアプリケーションの依存関係が複雑化していたりといった課題があるかと思います。
上記の課題により、クラウド移行に二の足を踏んでいる方も多かったかと思いますが、AIの精度が高くなったことに伴い、技術的負債をはじめとしたクラウド移行の障壁は大きく下がっていると感じました。
参考:
・MAM301(AIでVMware移行を加速:AWS Transform for VMware)
・MAM204(AWS Transform custom:AIエージェントによる大規模コードモダナイゼーションの自動化)
・MAM303(メインフレームアプリケーションがAWS上で生まれ変わる:生成AI活用によるReimagine)
② VMwareの知識を活かした移行パスが確立された
従来、VMware環境をクラウドへ移行する際の選択肢としてはリホスト(EC2化)、リファクタリング(ECS、EKS等)がメインで、VMware運用スキルをそのまま活かすことは難しかったと思います。
ただ、EVSがリリースされたことに伴い、運用スキルセットをそのまま活かしながらクラウドのメリットを活用でき、段階的にクラウドネイティブ化を図る移行パスも整備されたことは大きな意義があると感じました。
参考:
・MAM332(VMware環境をそのままAWSへ:AWSへの最速の移行を実現するアーキテクチャ詳解・デモ・お客様事例)
③ 移行しない理由がなくなりつつある
従来、クラウド移行には対応できる人材の不足、コストの高さ、移行期間の長期化など多くの障壁があったかと思いますが、AIとTransformをはじめとしたツールを利用することで、それらの障壁は最小限になっていると感じました。
また、AIの台頭によるセキュリティ対策への需要の高さに応えるためにも、クラウドのマネージドサービスを活用し、任せられる部分はAWSに任せたほうが安心である、という点もまさにその通りだと感じました。
参考:
・MAM201(技術的負債を競争力に変える:マイグレーション&モダナイゼーション)
・SEC234(AWS移行こそ最善のセキュリティ対策である理由:納得と説得のエッセンス)
6. まとめ
AWS Summit Japan 2026では、VMware移行を含めたクラウド移行が、AIの力でさらに加速するフェーズに入ったと感じました。
上記で触れたように移行パスの選択肢も充実しており、VMwareスキルを活かした移行が可能になっています。
「技術的負債」や「セキュリティ」の観点からも、クラウド移行はもはや先延ばしにするものではなく、決断すべき段階に来ていると感じます。
クラウド移行をご検討されている方は、まずはAWS Optimization & Licensing Assessment(OLA)やAWS Migration Acceleration Program(MAP)等を活用し、移行のメリットを可視化することをおすすめします。
参照リンク
営業・インフラエンジニアを経てクラウドへ転向。VMware関連の知識も強みのひとつです。セキュリティ・IaCにも高い関心を持っています。休日はサウナかご飯食べてます。
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