【AWS Summit Japan 2024】Amazon Connect と 生成 AI 機能が実現するコンタクトセンターの変革(AWS-03)
はじめに
こんにちは、フクナガです。前回の記事では、「プロトタイプ開発から見えてきた公共向け生成 AI ユースケースと知見共有」というセッションについて感想をレポートしました!
今回の記事では、「Amazon Connect と 生成 AI 機能が実現するコンタクトセンターの変革」というセッションについて関連する情報とともにレポートします!
Amazon Connectとは
Amazon Connect は AI を活用したクラウドコンタクトセンターです。顧客の問題を自動的に検出し、問題の迅速な解決のために、コンテキストに応じた顧客情報と推奨される応答とアクションをエージェントに提供します。
ほんの数ステップで問い合わせセンターを設定し、どこからでもエージェントを追加して、顧客対応を開始できます。Amazon Connect は、次の通信チャネルをサポートしています。
出典:Amazon Connect とは
生成AIとAmazon Connect
生成AIを活用することで、コンタクトセンターやカスタマーサポートの業務効率化を実現できます。そういったアシスタント機能を「Amazon Q in Connect」により提供しています。
生成 AI を活用したリアルタイムのエージェント支援のために Amazon Q in Connect を使用する
具体的に生成AIによってできるようになったこと
(1) 会話情報の要約
生成AIを活用して、顧客との会話からの情報を要約することができます。
(2) 高い解釈能力を持ったチャットボット、エージェントを構築することが可能
Amazon Lexを使用することで、チャットボットやバーチャルエージェントの構築が可能で、生成AIによりユーザーの発話に対する柔軟な解釈が可能になりました。
例:
ユーザーの発言「自分と2人の子供の旅行の予約を変更したい」
機械的な解釈「2人の予約を変更する」
生成AIによる解釈「3人の予約(自分 + 2人)を変更する」
参考:Amazon Q と Amazon Connect の新しい生成系 AI 機能がコンタクトセンターのサービス向上を促進
(3) 回答のレコメンデーションをリアルタイムで提供
Amazon Q in Connect は、会話分析と自然言語処理 (NLP) を使用して顧客の問題を自動的に検出し、生成型 AI を活用してエージェントにリアルタイムの応答と推奨アクションを提供し、関連するナレッジ記事やドキュメントにすばやくアクセスできるようにします。
セッションレポート
セッションタイトル
Amazon Connect と 生成 AI 機能が実現するコンタクトセンターの変革
登壇者
黒木 裕貴 様
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社
技術統括本部 エンタープライズ技術本部 ストラテジック製造グループ 第三ソリューション部 ソリューションアーキテクト
概要
コンタクトセンターの顧客は、目的に応じた使いやすく迅速な問い合わせ方法を求めています。一方で従業員は複雑な問い合わせに対応するため膨大なナレッジを把握しながら高度な業務を行い、またその管理者も複雑な業務を管理することが求められています。Amazon Connect の生成 AI 機能は、顧客と従業員さらには管理者の体験を向上させ、ビジネス成果を高めることを支援します。ワンストップの最適化機能はエージェントの対応力と操作効率の向上を可能にし、セルフサービス機能の強化、SMSやビデオ通話といった新しいチャネルによって、顧客体験の改善が期待できます。このセッションでは、Amazon Connect の生成AIと新しいチャネルが、どのようにコンタクトセンターの進化を促すかをご紹介します。
感想
本セッションでは、先述したような「Amazon Q in Connect」についての説明と活用例が紹介されました。
また、セッション内で具体的な構築例についても紹介されました。下記のドキュメントから詳細をご覧いただくことが可能です。
(1) Amazon Bedrock と Amazon Connect によるコンタクトセンター向け生成系 AI ソリューションの構築手順
(2) Amazon Connect アプリ内通話、ウェブ通話、ビデオ通話を使用した安全な顧客情報の連携
気になった部分
Amazon Q in ConnectやAmazon Bedrockを活用して優れたコンタクトセンターを構築するという話がメインでしたが、その中で「優れた顧客体験」を提供するには何をすればよいのかということも言及されていました。
下記の条件があるそうです。
- 最適な顧客チャネルを用意することで、顧客が自分に適したチャネルで相談ができる
- 直感的で使いやすいセルフサービスにより、顧客の負担を軽減する
- サービス体験をパーソナライズ(個別最適化)することで、利用することによる価値を最大化する
こういった条件を満たす手助けとして、Amazon Q in Connectの各機能が役に立つよ、という内容でした。
生成AIを導入することがゴールではなく、顧客満足度を高めることをゴールに設定されており、非常に素晴らしいなと感じました。
まとめ
今回の記事では、「Amazon Connect と 生成 AI 機能が実現するコンタクトセンターの変革」というセッションについて関連する情報とともにレポートしました。
Amazon Q in Connect、めちゃくちゃ気になりますね!!まだまだ日本語に対応していない部分も多いと思われますが、積極的にキャッチアップしていきたいなと思います!
ちなみに、弊社メンバーが他のセッションについてもレポートを投稿しているので、興味ある方はぜひ見てみてください!!
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Follow @twitterインフラエンジニア歴5年のフクナガです。2024 Japan AWS Top Engineers選出されました! 生成 AI 多めで発信していますが、CI/CDやIaCへの関心も高いです。休日はベースを弾いてます。
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