Colab EnterpriseでPythonノートブック環境を超短時間で用意する
2024.4.5
はじめに
こんにちは、フクナガです。
今回の記事では、Pythonノートブック環境を速攻で作成できる「Colab Enterprise」をご紹介します。
とにかく、「早い」「簡単」「楽しい」という印象を受けたので、その感覚を共有できればなと思います!
Colab Enterpriseとは
特徴
Colab Enterpriseは、マネージドでノートブック環境を利用できるGoogle Cloudのサービスです。
ノートブックとはこんな感じのものです!
機械学習分野などで広く使われており、コマンドと説明文章を合わせて記載できるのが非常に便利です。実際の利用方法については後述します。
料金体系
ノートブック実行環境として利用するCompute Engineのリソース量に対しての課金となります。
参考:Colab Enterprise の料金
各インスタンスタイプの特徴はこちらを参照してください。
具体例
マシンタイプがN2、CPUが1vCPU、メモリが1GBの場合、下記の料金が1時間ごとにかかります。
1 vCPU × 0.0487416 vCPU/hour (USD) + 1 GB × 0.0065028 GB/hour (USD) = 0.0552444 USD/hour
つまり、日本円(2024/3/29時点)で約9円/時なので、1か月で6,000円程度となります。
もちろん、処理内容によってはもっと多くのリソースが必要となりますので、使わないときに止めるなどの対策をしないと費用がかさんでしまうかもしれません。
始め方
1. 管理コンソールの検索タブに「Colab Enterprise」と入力し、「Colab Enterprise」を選択する
2. 「ファイル」の右にある「+」アイコン、もしくは「ノートブックを新規作成」を押下する
ノートブックが新規で作成されます。
ノートブックについては、名前を変更も可能です。
今回は、「fukunaga_sample_notebook」という名前にしておきます。
3. ノートブックの内容を記述する
今回は、「Hello」を出力する簡単なコードを記述します。
4. 「ランタイムテンプレート」タブを押下し、「新しいテンプレート」を押下する
5. 「表示名」を入力し、それ以外をデフォルトで「作成」を押下する
今回は特に指定しませんでしたが、コンピューティングリソースやネットワークについて追加で設定を行うことも可能です。
4. ノートブック画面に戻り、ノートブックの右上にある「接続」の隣の▼を押下する
5. 「ランタイムに接続」を押下
6. 下記を指定して、「接続」を押下する
- ランタイムオプション
「ランタイムを新規作成します」 -
ランタイムテンプレート
前の手順で作成したランタイムテンプレートを指定 -
ランタイム名
任意もしくはデフォルトのまま
しばらくは、接続中と表示されます。
下記のような表示になったら、準備完了です!
7. 実行
先ほど作成したノートブックが実行できるか確認してみます。
問題なく実行できました!つまり、これだけの準備でノートブック環境ができてしまったということですね。
ノーストレスかつスムーズで素晴らしいです。
後片付け
本サービスは、従量課金制ですので使わない時間はランタイムなどを削除する必要があります。
1. 「RAMディスク」の隣の▼を押下し、「セッションの管理」を押下する
2. 現在のセッションの右にあるごみ箱マークを押下し、表示されたポップアップの「終了」を押下する
3. 「ランタイム」タブから実行に利用しているランタイムを選択し、「削除」を押下する
タイミングで必ず削除するようにしましょう。ランタイムを削除しても、ノートブック自体は削除されませんので、いつでも作業を再開できます。
まとめ
今回の記事では、Pythonノートブック環境を速攻で作成できる「Colab Enterprise」についてご紹介しました。
Google Cloudの公式ドキュメントでは、様々なサンプルノートブックも公開されておりますので、ぜひぜひこちらも活用してみてください。
参考:Vertex AI Jupyter ノートブック チュートリアル
おまけ
実は、このColab EnterpriseのノートブックではデフォルトでVertex AIによるコード補完がサポートされているようです。
下記画像では、「From」とだけ入力して補完案を掲示されている例となります。
先々こういった機能も役立つ場面が来るかもしれませんね!
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Follow @twitterインフラエンジニア歴5年のフクナガです。2024 Japan AWS Top Engineers / Google Cloud Partner Top Engineer 2025 に選出されました! 生成 AI 多めで発信していますが、CI/CDやIaCへの関心も高いです。休日はベースを弾いてます。
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