【Amazon Quick】Flows を使ったノーコードでの AI ワークフロー構築をご紹介
はじめに
こんにちは、Paseri です。
みなさんは生成 AI を活用できていますか。
私も普段の業務では Amazon Quick を利用しています。
業務中のよくあるちょっとしたチャットでのやりとりはもちろん、各ドキュメントから情報を収集してテキスト資料やスライド資料を作成する際にも活用しています。
Quick は、このサービス 1 つだけで多くの生成 AI 活用に対するアプローチを機能別に提供しています。
Quick の概要については、以下の記事で紹介しておりますのでご参照ください。
また、Quick の基本的な使い方については、以下の記事で紹介しています。
そんな Quick について、本記事では上記でご紹介している基本機能を踏まえて、Amazon Quick の「Amazon Quick Flows」という機能に絞って解説します。
1. Amazon Quick Flows とは
Quick Flows は、AI エージェントを活用したワークフローの構築・実行が行える機能です。
一連のタスクを事前に定義し、生成 AI を用いて作業を順番に実行する自動化が可能になります。

主な特長は次のとおりです。
- 順序立てた処理設計により、確実なアウトプットが得られる:処理のステップをあらかじめ定義しておくことで、実行のたびに結果がぶれにくくなります。
- ノーコードかつ自然言語で構築できる:やりたいことを Quick に伝えるだけでワークフローを組み立てられます。プログラミングの知識は必要ありません。
- 実行時刻を設定して自動実行できる:スケジュールを設定しておけば、定期業務を自動で実行できます。
通常の AI チャットが「その都度、指示を出して対話する」使い方であるのに対し、Quick Flows は「決まった処理の流れをあらかじめ組んでおき、繰り返し実行する」使い方に向いています。
日常的に実施する作業の場合でも順序が決まっているものや、AI が意図しない挙動を取ってしまって困るようなケースもあると思います。
そういったケースの場合は AI チャットではなくワークフローを用いて AI の動作を制御しつつ段階的に処理を実行することが可能になります。
2. Amazon Quick Flows の作り方
Quick Flows を作成する基本的な手順を説明します。
あわせて、私が実際に試した「出張申請チェックのフロー(出張申請ボット)」を例として各ステップに添えます。
今回の例:社内規定を登録したスペースを参照し、入力された出張申請の内容が規定に沿っているかを判定するフローを作成します。
Step 1. 「フロー」を選択する
Amazon Quick の画面左側のメニューから「フロー」を選択します。

Step 2. 「フローを作成」をクリックする
フローの一覧画面で「フローを作成」をクリックします。

Step 3. やりたいことを自然言語で入力し「生成」する
作成したいワークフローの内容を、自然言語で入力します。
「何を、どのような順序で処理してほしいか」を書くと、その内容をもとにフローが自動生成されます。
入力を終えたら「生成」をクリックします。
今回の例:あらかじめ用意した依頼文(「社内規定スペースを参照し、出張申請の内容が規定に沿っているかをチェックする」旨の指示)をコピー&ペーストして「生成」をクリックしました。

Step 4. 生成されたフローを確認・調整する
生成されたフローの各ステップ(処理の順序)を確認します。
意図と異なる部分があれば、この段階で調整します。
今回の例:「規定の参照 → 申請内容のチェック → 判定結果の出力」というステップ構成になっていることを確認しました。

Step 5. テストケースで実行して動作を確認する
作成したフローに実際の入力を与えて実行し、期待どおりの結果が得られるかを確認します。
今回の例:以下のテストケースを実行し、判定結果を確認しました。
1. 東京出張の申請です。1 泊 2 日、ホテルは 1 泊 18,000 円でした。
2. 来週出張するので宿泊費を申請します。1 泊 18,000 円でした。

以上が、フローを作成する基本的な流れです。
一度作成したフローは繰り返し実行できるため、同じような作業を何度も行う業務ほど効果を実感しやすくなります。
3. なぜ「生成 AI × ワークフロー」なのか
Quick Flows の作り方を見たところで、なぜ生成 AI をワークフローとして組む価値があるのかを整理します。
通常の AI とのチャットは、目的ごとに柔軟に対話できる一方でその都度ユーザーから質問・指示を出す必要があり、指示の書き方によって回答結果がぶれやすいという側面があります。
特に、複数の観点でのチェックや処理の順序が重要な処理では、都度の指示だけで安定した精度を保つのは簡単ではありません。
ワークフローとして生成 AI の処理を組み込むと、次のような利点があります。
- 処理の流れを固定化できる:処理の順序があらかじめ決まっているため、実行者や実行タイミングによる回答結果のぶれを抑えることができます。
- 途中経過が可視化される:どのステップで何をどう処理したかを追いやすく、結果の確認や修正がしやすくなります。
- 再現性が高まる:ワークフローの最初だけ指示をするので、入力に対して繰り返し同じ品質の結果を得やすくなります。
つまり Quick Flows は、「生成 AI の柔軟性」と「ワークフローとしての確実性」を両立させる仕組みだといえます。一度きりの作業であれば通常のチャットで十分ですが、正確なタスク実行を繰り返し行いたいケースでは、フローが有力な選択肢になります。
4. ユースケース紹介
ここでは、Quick Flows の活用イメージを 2 つ紹介します。
4-1. 営業向け 企業情報調査を自動化する
営業活動の前段で行う企業情報の調査を、Quick Flows を使用して自動化するユースケースです。
調査対象を与えると、情報収集・整理・レポート化までを順序立てて処理する、といった流れを組むことができます。
「情報収集 → 要約・観点の整理 → 相手に伝えるための情報整理」のように、複数ステップを順序を意識しながら実施する調査業務は、Quick Flows との相性が良い領域です。
この場合 Quick Flows の処理は下記のようになります。
- 企業名入力(ユーザー側で入力)
- Web 検索:対象企業の HP を検索して情報を取得
- SharePoint 連携:社内のサービス情報も AI に検索させることで、より自社製品にあった提案を作成
- レポート生成:これまでの検索結果から提案内容を生成・要約
- Slack 通知:生成したレポートは営業チャンネルへ送信し、他のメンバーへ共有

このように「調査・整理」と日常でもよく発生するタスクに対し、Quick Flows を活用することで下記のメリットがあります。
- ユーザー操作の簡素化:ワークフローの実行に必要な入力だけ記載して実行する運用にすることで、時と場所に縛られない調査が可能です。
- 調査時間の短縮:生成 AI の強みともいえる、情報収集と整理の強みを生かした作業時間の短縮ができます。
- 調査精度の標準化:ユーザーの入力に依存しないため、営業チームの誰が使っても一定の品質を保つことができます。
4-2. 商談後の事務作業を自動化する
次は、商談後の定常作業にフォーカスしたユースケースです。
商談のあとに発生する一連の事務作業を、Quick Flows としてまとめて自動化するケースです。
例えば、商談の議事録やメモから必要な情報を抽出し、整理・共有・通知までを順序立てて処理する、といった流れを組むことができます。
この場合 Quick Flows の処理は下記のようになります。
- 議事録アップロード(ユーザー側で入力)
- 内容を解析:各情報を AI で抽出して要約・整理
- Salesforce 更新:商談情報と次回日程を記録
- メール作成:次の商談に向けたメール内容を生成
- 上長へ Slack で連携:サマリーを共有し、商談状況を展開

これも 1 つ目のケース同様に、複数のステップにわたる定型的な事務作業をワークフロー化することで、手作業の手間や作業・連絡漏れを減らすことができます。
まとめ
今回は Amazon Quick の中でも、「Quick Flows」に焦点をあててユースケースも交えつつご紹介してきました。
ワークフローにするには柔軟性が足りず手動で行っていた作業や、毎回似たような指示で AI にチャットしているといった場合は Quick Flows のような「AI ワークフロー」が特に活用できると考えています。
またこのワークフローが自然言語で構築できるため、だれでもアイデア次第で作成することができるというのも AI 活用においてはハードルが低く使いやすい部分だと感じています。
自社へ Amazon Quick を導入したいが、ハードルが高いというお客様については、下記ご支援により短期間で導入が可能です!
ぜひご相談ください!
Amazon Quick導入パッケージ | Cloud Chorus | NHN テコラス
少しでも参考になれば幸いです!
最後までお読みいただきありがとうございました!
2024年新卒入社。うどん好きな初心者クラウドエンジニア。
Recommends
こちらもおすすめ
Special Topics
注目記事はこちら
データ分析入門
これから始めるBigQuery基礎知識
2024.02.28

AWSの料金が 10 %割引になる!
『AWSの請求代行リセールサービス』
2024.07.16

