繰り返し業務をエージェント化!Amazon Quick チャットエージェントを使いこなそう
はじめに
こんにちは、フクナガです。
以前の記事では、Amazon Quick の基本機能として、チャット・スペース・チャットエージェントをご紹介しました。
私はその中でも「チャットエージェント」(エージェントを簡単に作れる機能)を愛用しているのですが、社内のメンバーに聞くと意外と活用に悩んでいることがわかりました。
おそらく世の中の皆様、Quick ユーザーの方にもそういった方は多くいらっしゃると思うので、「自分がどういう考え方でどう使っているか」を発信しようと考えました!
というわけで今回はそのチャットエージェントにフォーカスして、「どんな業務を、どのようにエージェント化しているか」を具体例とともにご紹介します!
※詳細な設定方法については先述したブログ内で記載しているため、本記事では割愛します。
実務で使っているエージェント
まずは、私が実際に使っているエージェントをご紹介し、そのあとに「どういう考え方でエージェントを作っているのか」をご説明します。
① 技術ブログのレビューエージェント
弊社では、お客様や社外の方に向けて技術ブログを執筆しています(今読んでいるこれ)。
ブログを書いたあとには、内容の正しさだけでなく、AWS サービスの正式名称、読みやすさ、社内で決めている表記ルールなど、複数の観点を確認する必要があります。
そこで、これらの観点を一次レビューするチャットエージェントを利用しています。
1. エージェントに設定していること
エージェントには、レビュー担当者としての役割と、確認してほしい観点、回答形式をあらかじめ指示しています。
たとえば、以下のような内容です。
あなたは技術ブログのレビュー担当者です。文章を確認し、修正が必要な箇所を「対象箇所」「理由」「修正案」の形式で整理してください。
AWS サービス名は正式名称を確認し、文体・読みやすさ・表記ルールもレビューしてください。
不確かな内容は推測で断定せず、確認が必要であることを明記してください。
確認観点としては、主に次のようなものを渡しています。
- AWS の正式名称
- 文体や読みやすさ
- 独自ルール(例:「サーバー」と表記する)
AWS の正式名称など、最新の公式情報を確認したい内容については、AWS Knowledge MCP Server と接続して利用しています。
単に「間違いを探して」と依頼するよりも、確認する観点と出力形式を決めておくことで、レビュー結果がかなり扱いやすくなります。
2. 実際の使い方
執筆した原稿をエージェントに渡し、まずは一次レビューを依頼します。
指摘内容をすべてそのまま採用するのではなく、修正案を確認しながら本文へ反映し、最後に人が全体をレビューする流れです。
特に表記ゆれや、毎回見落としがちな細かなルールを早めに確認できるのが便利です。
レビュー担当者によって確認の粒度が変わりやすい部分も、エージェントを使うことである程度そろえやすくなります。
② 営業提案エージェント
お客様への提案活動では、企業情報、課題の仮説立てや背景理解、自社で提供しているサービスの理解など、多くの情報収集が必要になります。
そこで、顧客企業の名前を入力するだけで、企業調査からソリューション提案まで一気に作成してくれるエージェントを利用しています。
このエージェントの活用により、提案内容の推敲や説明方法の検討に、より多くの時間を使えるようになっています。
自分では拾いきれない細かな情報も拾ってくれるので、以前よりもかなりお客様について詳しくなってから商談に臨めるようになりました!
1. エージェントに設定していること
エージェントには、調査すべき項目や調査方法、提案やレポートなどの出力形式を指示しています。
調査項目としては、以下のように幅広い観点を定義しています。
- 企業概要(事業内容、顧客層、ビジネスモデル、経営戦略)
- 組織とIT部門(組織図、DX推進部門、担当者名・役職)
- 経営戦略(中期経営計画、株主総会資料からの重要施策)
- 採用情報(IT関連求人からの技術スタック推測)
- ソリューション提案(3つの提案 × 課題・提案内容・根拠・類似事例)
2. 実際の使い方
作成されたレポートを読み、提供された URL の内容を確認してお客様の状況や取り巻く環境を理解するのに使っています。
場合によってはお客様の取り組みの事例なども拾ってきてくれるので、網羅的に調べるのに非常に役立ちます。
また、AWS の最新サービス情報を参照するために AWS Knowledge MCP Server を接続しています。
お客様との商談前に、話題に上がりそうな AWS サービスについて組み合わせや制約を確認することができるのは非常に良いです。
③ タスク管理エージェント
AI 活用としてはかなり有名な利用方法ですが、タスク管理を Amazon Quick と Asana を使って実施しています。
1. エージェントに設定していること
Asana の対象プロジェクトを明記したうえで、タスク進捗確認における作業を定義しています。
[作業の例]
・今日のタスク確認
今日が期限 または 作業日が今日の未完了タスクを一覧化。
・今週のタスク確認
期限が今週内(月〜金)または作業日が今週内の未完了タスクを一覧化。さらに「作業日が振られてない」「作業日未設定」と言われたら、今週期限だが作業日が未設定のタスク(=これから作業日を決めるべきタスク)を抽出して提示する。
また、細かいのですが Asana においてどのプロジェクトを見る必要があるのか、どういった粒度で情報が欲しいのか、プロジェクト内のルール(フィールドなどを自分がどう使っているか)などを登録しています。
2. 実際の使い方
- タスクの確認
当日とその週までにやるべきことを確認することが多いです。期日が振られていないものは見落とされがちなので、そういった確認も実施します。 -
会議ややり取りの内容をタスク化する
タスク管理をする中で最も手間なのが「タスクの登録」だと思います。複数タスクを親・子構造を作りながら一気に作ってくれる、かつ説明も記載してくれるのでめちゃくちゃ便利です。

どんな業務をエージェント化しているか
多くの方が抱く疑問として「何をエージェント化すればよいのか」というものがあると思います。
そういったお悩みを持った方向けに、「いつエージェントを作りたくなるか」という私視点のお話をさせていただきます。
1. もう一回以上同じ作業をする、と思ったとき
私がエージェントを作るのは大体このケースです。
レビュー作業や資料作成、情報収集など、繰り返し行うケースはエージェント化することで、業務を効率化することができます。
2. 様々なユースケースに使う前提条件があるとき
前提情報などを事前に与えるのに利用することができます。
会社情報や表記ルール、回答の根拠とするデータソースなど、ユースケースを想定して毎回与えなければならない情報があれば、それを入れたエージェントを作ることで作業が効率化されます。
3. 人にタスクを渡したいとき
1 つ目のケースと似ているのですが、自身が行った作業を別の方に引き継ぐ際にエージェントは非常に役立ちます。タスクを実施するうえでの手順や重要なポイント、過去例をあらかじめ渡しておいたエージェントを共有することで、他メンバーの業務効率化も実現できます。
こういった機能により、チーム導入のメリットが最大化されそうです。
「ここまで一緒にやった仕事をエージェント化しておいて」がめちゃくちゃ便利
Amazon Quick のデスクトップ版アプリである「Quick Desktop」を利用する前提にはなるのですが、Quick Desktop で行った業務と同じタスクを今後自身もしくは別メンバーが対応する場合、「同じ作業をするのでエージェント化しておいて」とお願いすると、Amazon Quick がエージェントを作成してくれます。
また、エージェントの挙動が望ましくないケースがあれば「この内容を変更しておいて」のように指示を出すことで、エージェントをアップデートできます。
まとめ
今回は、私が Amazon Quick のチャットエージェントをどのように業務で使っているか、考え方や実例を交えてご紹介しました。
チャットエージェントは、繰り返す業務の「役割・確認観点・出力形式」をあらかじめ決めておき、何度も再利用できるようにする機能です。
まずは、「毎回同じ説明を書いているな」「このチェックはよく忘れるな」と感じる小さな業務から試してみるのがよいかなと思います。
利用する中で、足りない条件や不要な条件を少しずつ調整していけば、自分やチームの業務に合ったエージェントになっていきます。
皆さんの業務の中にもエージェント化できそうな作業があると思いますので、ぜひ気軽に試してみていただけたら嬉しいです!!
2025 Japan AWS Ambassadors / Google Cloud Partner Top Engineer 2026 / Google Cloud Partner Top Engineer 2025 / 2024 Japan AWS Top Engineers 選出されました! 生成 AI 多めで発信していますが、CI/CDやIaCへの関心も高いです。休日はベースを弾いてます。
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