AWS初心者におすすめの勉強法と運用のポイント

AWS

2019.5.30

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AWSは、世界中でもっとも広く使われているパブリッククラウドサービスです。しかし、その豊富すぎる機能のため、使いこなすのはなかなか難しいと言われています。ITに詳しくても、クラウドやAWSは初めて利用するという担当者がAWSの導入と運用を任されたときには、どうすればよいのでしょうか? まずはAWSについて何を知るべきなのか、AWSのことを学ぶにはどうすればよいのかをご紹介します。

まずはAWSのトレーニングを参考にする

初心者がAWSを使う前に活用したいのが、AWSには公式のトレーニングメニューです。公式の動画やレッスンを利用することで、AWSについて横断的に学び、理解することが可能です。学習の進行度を測るなら、AWS公式の資格も用意されています。

AWS ベーシックトレーニング

AWSについて学ぶための、基本のトレーニングメニューです。有料で、ハンズオンによる演習や、クラスルームでの講習という形式で行われます。初心者コースから実践的なメニューまで多数の講座があるので、自分の知識量に見合った適切な講座を選ぶことが可能です。

詳しくは、AWS の基礎を身に付ける|AWSを参照してください。

トレーニングライブラリの動画

AWSを学ぶために、無料のオンライン動画が380コース用意されています。それを利用すれば、初心者でも独学でAWSについて学習することが可能です。空き時間に自分のペースで学習できるので、クラスルームを利用できない人でも学習できます。

詳しくは、トレーニングライブラリ デジタルコース|AWSを参照してください。

クラスルームトレーニング

AWS認定の技術インストラクターが直接講義を行うトレーニングコースも開講されています。アプリケーションの設計から運用までカバーする、実践的な内容です。

直接講義に参加するだけでなく、バーチャル参加のクラスもあるので、遠方の方でも受講できます。

詳しくは、トレーニングライブラリ クラスルームトレーニング|AWSを参照してください。

AWS 認定

AWS認定は、AWSに関するスキルや専門知識を判定するための資格です。AWS認定を取ることで、AWSに関する専門家であることが証明できます。AWS認定の受験には特に条件は必要ありません。ただし、合格後は3年毎に再認定を受ける必要があります。

AWS認定には、AWSの理解度や専門分野に応じてさまざまな種類があります。

詳しくは、AWS認定|AWSを参照してください。

AWSでできること

AWSには非常に多くのサービスがあります。それらをうまく組み合わせれば、さまざまな用途に使うことが可能です。

どのようにサービスを構成してシステムを構築するのか、わからないことがあるときは、解説も充実していますので、参考にするとよいでしょう。AWSの公式WebサイトやAWSの公式ブログ、さらにAWSのユーザーズフォーラムをはじめ、非公式な情報も豊富なのが他のパブリッククラウドと比較した際のAWSのメリットでもあります。

公式Webサイトの次のページで構成例の解説や実際に活用されている導入事例を見ることができます。

高負荷のアクセスに耐えられるWebサイト

AWSを利用すればアクセスの増減に応じて自動的に仮想サーバーの容量を増減させることができるため、高負荷のアクセスにも耐えられるWebサイトを構築できます。AWSにより運用しやすいインフラ環境を構築できるため、サイト運営でのインフラ運用の悩みが軽減されます。

AWSで汎用的に利用されている仮想サーバーであるAmazon EC2にWebサイトを作成し、ロードバランサーであるElastic Load BalancingやモニタリングサービスのAmazon CloudWatch、さらにAuto Scalingを組み合わせて、アクセスの増減に応じサーバーをスケールすることが可能です。スケールするタイミングなどの設定についてはユーザーが行う必要があります。

Webアプリケーション

Amazon EC2を使用し、DNSサーバーのAmazon Route 53とストレージのAmazon S3を利用します。Webの配信にはAmazon CloudFront(CDN)を利用し、Elastic Load Balancingがアクセス増減に合わせてサーバーの容量を調節します。

データベースを利用する場合には、アプリケーションサーバーとしてAWS Elastic Beanstalk、データベースサーバーとしてAmazon RDS、メモリ内データストアのAmazon ElastiCache、Hadoopなどのビッグデータフレームワークを簡単に実行できるAmazon EMR、AWS内検索サービスのAmazon CloudSearchなども組み合わせながら構築できます。

さらに会員制サービスを構築するならユーザーID、アプリデータの同期‎ を行えるAmazon Cognito、メールなどによる通知が可能なAmazon SNSなど、使いたい機能によって他のサービスを組み合わせて利用します。利用するサービスを増減することで、ユーザーの増加や仕様変更にも対応可能です。

ビジネス用途でセキュリティを重視する場合は、仮想プライベートネットワークであるAmazon VPCを利用してVPN接続にすることもできます。

バックアップ

WebサイトやWebアプリケーションは、耐障害性を高めるためにバックアップが必要となります。
Amazon S3とAWS Storage Gateway、Amazon Glacierを組み合わせることで、社内データのバックアップとしても利用できます。AWS Storage Gatewayにより、オンプレミス環境とAWS上のシステムを接続できます。またAmazon S3 Glacierは長期的なデータ保存に向く安価なストレージです。この3つを組み合わせることで、オンプレミス環境のデータをAmazon S3で保存し、自動的にAmazon S3 Glacierにアーカイブできます。

ビッグデータの処理

AWSなら、社内のサーバーでは処理できないようなビッグデータの処理も可能です。

データの分析処理を行うために、データウェアハウスであるAmazon Redshiftやインタラクティブなクエリサービスを利用する方法があります。

その他、データの種類に応じてAWS内のデータを検索するAmazon CloudSearchや、ストリーミングデータをリアルタイムに分析するAmazon Kinesisを利用したを用意します。

IoTサービスの構築

IoTプラットフォームを構築する際には、などが活用できます。AWS IoTはIoTデバイスとAWSとのデータ通信を行います。またAWS IoT Greengrassは、エッジデバイスとAWSを接続します。

初心者がAWSを運用する際のポイント

AWSの使い勝手や運用方法は、オンプレミスサーバーや他のクラウドサービスとは少し異なります。特に、バックアップ、死活監視、セキュリティの3点には注意が必要です。

バックアップ

AWSでは、バックアップは自動的に作成されません。ユーザーが設定する必要があります。

バックアップを設定するためには、AWSの管理画面からAmazon EC2と Elastic Load Balancing を組み合わせ、仮想マシンイメージであるAMI(Amazon Machine Image)のバックアップを作成します。

死活監視

AWSでは、死活監視も自動的には行われません。ユーザーが設定する必要があります。サーバーの停止や遅延などの異常事態を検出するためには死活監視が必須です。

死活監視を設定するには、Amazon CloudWatchを利用して、必要な場合にアラートを飛ばします。

セキュリティ対策

AWSでは、インフラ部分のセキュリティはAmazonが担保しています。しかし、OSやアプリケーションについてのセキュリティ対策はユーザーの責任です。AWSのリリースにしたがってセキュリティパッチを適用するなど、情報を集めてセキュリティ対策を行う必要があります。

まずはAWSのことをよく知ろう

AWSは、次々に新しいサービスが発表されたり、仕様変更があったりして、全貌をつかむことはなかなか難しいサービスです。まずはAWSのことをよく知りましょう。AWSがトレーニング用に公開している動画や認定試験を利用し、他社の導入事例を見ることで、使い方のイメージが湧くかもしれません。また、AWSには独特の専門用語がたくさんあります。AWS独自の専門用語にも慣れることで、よりAWSがわかりやすくなります。それから実際にアカウントを作成し、無料利用枠を使っていろいろ試してみましょう。

参考

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編集部

AWSを中心としたクラウドインフラやオンプレミス、ビッグデータ、機械学習などの技術ネタを中心にご紹介します。

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