【生成 AI】Gemini Enterprise(旧 Agentspace) が素晴らしすぎる!魅力を解説!
2025.9.23
※本ブログは2025年9月23日に執筆されており、キャプチャ画像の一部が Agentspace のものとなっている場合がございます。
はじめに
こんにちは、フクナガです。
みなさんは、「Gemini Enterprise(Agentspace)」というサービスをご存じでしょうか?
Google が提供する AI プラットフォームとなっているのですが、これがとにかく素晴らしいんです!
私は、「エンジニア」の業務と「企画職」の業務の2つを主に担当しているのですが、特に企画業務の中でかなり使える印象を持っています。
本ブログでは、私が感じる Gemini Enterprise の魅力や機能をご紹介し、どう業務にいかされるのかを解説していきます。
Gemini Enterprise とは
Gemini Enterprise は、Google Cloud が提供する AI アプリケーションで、ネットや自身のデータをもとにした回答の生成や個別タスクへ利用するエージェントの作成など様々な機能が提供されています。
参考:Gemini Enterprise
Gemini Enterprise の料金プラン
Gemini Enterprise の料金プランは下記が提供されています。
| プラン名 | 最低ライセンス数 | 価格 | 契約期間 |
|---|---|---|---|
| Gemini Enterprise Standard | 1 | $35 or $30 /人 | 月契約 or 年契約 |
| Gemini Enterprise Plus | 1 | $60 or $50 /人 | 月契約 or 年契約 |
参考: Gemini Enterprise のエディションを比較する
AI の回答に利用するドキュメントやスライドなどのデータインデックスの費用は、Gemini Enterprise Standard では、30GB/ユーザー、Gemini Enterprise Plus では、75GB/ユーザーの無料枠があります。データインデックスについては、ユーザー単位ではなく、プロジェクト内で有効な Gemini Enterprise ライセンスが持つ無料枠の合算となります。つまり、それを超えたデータインデックスを使用する場合は、ライセンス費用に加えた課金が発生します。超過分に対しては、$5/GB・月で発生いたします。
より詳細なプランの違いが知りたい方は下記ブログを見てみてください!
機能紹介
Gemini Enterprise のトップ画面は下記のようになっております。
一般的な生成 AI アプリケーションと同様トップ画面では生成 AI のチャットが利用可能です。

1. チャット機能
Gemini Enterprise のチャット機能で、指定できる内容などをご紹介します。
(1) ツール
Gemini Enterprise のチャット機能では「ウェブ検索」や「画像生成」など、用途に合わせたツールを利用することができます。

Gemini Enterprise や Gemini ならではの機能として「Deep Research」という調査機能があり、これを利用できるというのも Gemini Enterprise の強みの一つです。
(2) ソース
Gemini Enterprise のチャット機能では、一般に RAG と呼ばれるデータソースからの生成も提供しています。

上記画像にある「Google 検索の検索結果」を選択することで、ウェブ上の情報を利用した回答が可能になり、個人的にはこれがかなりお気に入りポイントです。
自身で登録したデータソースについてを明示的に選択することも可能ですので、用途に合わせたデータソースの選択ができるチャット機能はとても良い機能だなと感じます。
出力の表示についても非常に見やすいのでそちらもご紹介します。
Google 検索の結果を使ったチャット機能を利用してみましょう。

生成された内容の根拠となるソースを上記画像のように確認することができ、そのソースへもワンクリックで遷移できます。
これを使った業務アイデアについては後ほどご紹介します。
(3) モデル
Gemini Enterprise は基本的に Gemini を利用して動いているのですが、Gemini には軽量モデルである Flash とより性能の高い Pro の2つがあります。
一般には、単純なタスク処理かつスピードが求められる場合は軽量モデル、複雑なタスク処理が必要なものは重量モデルを選択するのですが、Gemini Enterprise ではそれらを明示的に選択するモードと自動で選択するモードが提供されています。

2. エージェント
「Gemini Enterprise」の名の通り、このツールは生成 AI における「エージェント」を強く意識したサービスとなっている印象です。
Google 側が提供しているエージェントを活用できるほか、自身でエージェントを作る機能もありますのでそれぞれご紹介します。

(1) Deep Research
これは、Gemini アプリなどでリリースされた当初からかなり話題になった機能だと思います。
ウェブ調査に基づく詳細な回答をレポート形式でまとめてくれるエージェントです。
参考:Deep Research でレポートを入手する

(2) アイデアの生成
与えたテーマに対するアイデアを複数生成し、ランク付けを行うエージェントです。
ブレインストーミングを複数人で行う、といったプロセスで意思決定を行う組織では活用シーンがあるかもしれませんね。

(3) エージェント構築
目標や手順、データソースを定義することで、自身のやりたいことに特化したエージェントを簡単に構築することができます。

音声から決まった形式で議事録を出力したり、セミナーの概要説明文章を考えるなど、それぞれの業務に関わるエージェントを作ることで、自身の業務効率化を実現できそうですね!
チャットで明示的にデータソースを選択することもできますが、あらかじめデータソースと紐づいたエージェントを作成することで「社内情報検索」や「規約に関する質問チャット」などの RAG チャットボットを作ることも可能です。
3. NotebookLM
個人的に最も推している機能です。
ドキュメントやWebページのリンクなどをアップロードすることにより、簡易の RAG アプリケーションが構築可能です。

さらに、作成したノートブックを他人と共有することも可能で、チーム内での情報共有をかなりライトにスタートできます。
参考:Google NotebookLM
活用アイデア
私やチームメンバーをはじめ、数か月業務への利用を検証しており、様々な使い方をしておりますので一部ご紹介します。
1. プロダクトや市場などの事前調査
IT 企業で企画業務をする際、様々な企業やサービスについて知識をつける必要があります。
これまでは、それぞれのプロダクトに対し複数の書籍やWebサイトを読み、必要に応じて関連した領域の勉強をしなければならなかったのですが、そういった情報を集めるのに非常に役立ちます。
弊社 NHN テコラスが提供する SaaS プロダクト「Cloud Illuminator」について聞いてみました。

競合製品の情報も、自身のプロダクトの立ち位置の分析とともに記載されています。

実際には上記に続き様々なプロダクトを表形式で記載されていました。
自分の馴染みのないプロダクトや企業を調べる際、どういった製品なのか、競合はどういったものなのか、優位性はどこにあるのか、などが非常に重要な要素となります。
最終的に自分で提供されたリンクを読み込んで理解する必要があるのですが、関連するページや情報を集約してくれることで、こういった業務のスピードをかなり短縮することができます。
2. 短期プロジェクトの情報共有
短期の構築プロジェクトや部署間で連携が必要なイベントの企画などを実施する際、プロジェクトの概要や細かな決まりなど共有する情報は多数あります。
人数が増えれば増えるほど、各メンバーにキャッチアップを任せることで認識している情報の乖離が生まれ、プロジェクトがうまく進まなくなります。
また、プロジェクトリーダーは多数の業務を抱えているため、毎回わからないことを質問することもできないと思います。
NotebookLM にて、プロジェクトに関する必要な情報をまとめたノートブックを作成し、参加メンバーと共有することで、メンバーが質問する先を NotebookLM に統一することができます。
また、必要な情報がそこにまとまっているという共通認識を生むことができるため、情報が散在する状況を防ぐことができます。
3. セミナーやレクチャーの下準備やファクトチェック
私は、社外向けにセミナーを行う機会が多く、その際にも Gemini Enterprise を活用しています。
勘違いしていただきたくないのが、私はセミナーすべてを Gemini Enterprise で作っているわけではありません。
自身の知見を軸にセミナーを作っていく、というのが他社との差別化につながると思いますのでそこは重きを置きつつ、自身の知見に加えて伝えるべきことを Gemini Enterprise にて補足しているイメージです。
また、作成したセミナーの細かな部分のファクトチェックにも使っています。
もちろん自身の伝えたいことを整理するといった従来の生成 AI の使い方もできますので、そういったディスカッション用途でも積極的に活用しています。
また、セミナーをやってきた実績から私のところにセミナー内容のレビュー依頼が来ることも少なくありません。
そういった際にも、自身の感覚や知見に加え、外部のデータからファクトチェックを行うことで、レビューの質を高めています。
まとめ
本日は、Gemini Enterprise の魅力をエンジニア、そして企画職の立場から解説していきました。
アプリケーションの質としてとても素晴らしく、かなり活用できる幅が広いサービスだと感じています。
Gemini Enterprise を使いたい、というお客様向けに弊社ではこちらのサービスをはじめとした Gemini Enterprise の導入・活用支援を提供しております。
Gemini Enterprise セキュア導入パッケージは、Gemini Enterprise の安全な活用を包括的に支援します。
データソースの構築・連携、ID プロバイダとの統合からクラウド特有のセキュリティリスクへの対策まで、
一貫してサポートします。さらに、運用時のガバナンスを考慮したクラウド環境の設定もあわせて行います。本パッケージにより、社内のデータや機密情報を扱う Gemini Enterprise をセキュアに導入し、
Deep Research や NotebookLM をはじめとする AI アプリケーションを活用した業務効率化をスムーズに実現できます。
また、無料トライアルも提供されておりますので、「まずは使って色々試してみよう!」というお客様もぜひお問い合わせください!
Gemini Enterprise 無料トライアル申込フォーム
※「お問い合わせ内容」へGemini Enterprise トライアルと記入ください。
NHN テコラスの採用情報はこちら
テックブログ新着情報のほか、AWSやGoogle Cloudに関するお役立ち情報を配信中!
Follow @twitter2025 Japan AWS Ambassadors / Google Cloud Partner Top Engineer 2026 / Google Cloud Partner Top Engineer 2025 / 2024 Japan AWS Top Engineers 選出されました! 生成 AI 多めで発信していますが、CI/CDやIaCへの関心も高いです。休日はベースを弾いてます。
Recommends
こちらもおすすめ
Special Topics
注目記事はこちら
データ分析入門
これから始めるBigQuery基礎知識
2024.02.28

AWSの料金が 10 %割引になる!
『AWSの請求代行リセールサービス』
2024.07.16




