【セッションレポート】あなたの新しいエージェンティックなチームメイト、Amazon Quick を知ろう #AWS Summit Japan 2026
はじめに
こんにちは、GASU です。
日頃から Amazon Quick を業務で使っている私ですが、「そもそも Amazon Quick って何?」と聞かれることがまだまだ多いなと感じています。
AWS Summit Japan 2026 では、そんな方にぴったりの入門向けセッションが実施されました。
機能からセキュリティまでわかりやすくまとまっていて、紹介しない手はないと思いレポートします!
セッション概要
タイトル
あなたの新しいエージェンティックなチームメイト、Amazon Quick を知ろう(AIM202)
スピーカー
井形 健太郎 氏
AWS AIML GTM Specialist
セッションレポート
このセッションは「AI エージェントの現状」「Amazon Quick の紹介」「機能と実績」「セキュリティ」という流れで構成されていました。
本記事では私の視点から要点をピックアップしてお伝えします。
(1) AI を使っているのに、月 40 時間が消えている
AI エージェントを導入した企業では生産性が 33% 向上。
AI を使う人は使わない人に比べてパフォーマンスとスピードが 40% 高い。
…などなど、そんなデータがある一方で、「AI を使っているのに、なんとなく変わっていない」と感じている方も少なくないと思います。
その原因のひとつが、データとツールの分散です。
データは CRM・分析ツール・文書・スプレッドシートに散らばったまま。
アプリやツールを切り替えてデータをコピペする作業に月 40 時間を費やしているというデータもあります。
AI を導入しているにもかかわらず、です。
こうした課題に対して、「質問を答えに、答えを行動に、そして行動を成果に変える AI アシスタント」というビジョンを掲げているのが Amazon Quick です。
(2) 朝から晩まで Amazon Quick と過ごす一日
Amazon Quick がどう機能するかを、一日の業務の流れで見ていきましょう。
① 朝:PC を開いたら、準備が整っている
Amazon Quick は夜中もメッセージやメールを確認しています。
朝に PC を開くと、その日のスケジュールはすでに Amazon Quick が整理してくれています。
優先タスクへのフラグ付けや、その日最初の打ち合わせに向けたブリーフィングの準備もできています。
頭の冴えている時間を、より創造的・戦略的な仕事に充てられるところから一日がスタートします。
② 昼:会話するだけで四半期ダッシュボードが完成
Salesforce や財務データなど、つながっているデータソースに対して Amazon Quick と対話しながらダッシュボードを作成できます。
従来の BI ツールではグラフのチャートタイプや軸などを細かく選択しながら時間をかけて作成していました。
Amazon Quick では、会話を通じて欲しいビジュアルを自動的にさっと作ってくれます。
完成したダッシュボードはチームと共有でき、そのまま Amazon Quick 上で調査・分析も進められます。
③ 午後:プレゼン資料を会話しながら一緒に仕上げる
「明日のプレゼン資料が必要」と伝えるだけで、Amazon Quick が資料を生成してブラッシュアップまで手伝ってくれます。
手作業で PowerPoint のスライドでアジェンダを作るのではなく、Amazon Quick との会話の中でアジェンダストーリーを作ります。
そのまま資料作りまで進めることができ、完成したらチームに共有することもできます。
各メンバーがさらに、Amazon Quick を使って担当部分を追記することもできます。
④ 一日の終わり:エージェントがリスク評価やタスクの抜け漏れもチェック
スケジュール設定した Amazon Quick のエージェントが、一日の終わりまで継続して業務を支援してくれます。
その日 1 日の案件内容をチェックし、リスク評価やタスクの抜け漏れを見てくれます。
アクティビティフィードの機能により、受け取ったメッセージに返信していないものを通知します。
そのまま、Amazon Quick のウィンドウからメッセージの確認や返信も可能です。
コミュニケーションを Amazon Quick の中だけで完結させることもできるのです。
Amazon Quick のデモ動画
ここで、Amazon Quick の実際のデモ動画が紹介されました。
以下のような一連の流れを実演していて、とてもインパクトがありました!
- Amazon Quick にチャットで指示すると、PowerPoint のプレゼン資料が生成されます
- 続けて、そのプレゼン資料のブリーフィングドキュメントを作成します
- 他のチームへ送信するためのメールも準備してくれます
- さらに気になる分析事項の深掘りや、関連する調査まで実行することができます
(3) 8 つの機能をひとつの場所に
Amazon Quick は職種・業態・業種に関係なく、ひとつのプラットフォームの中で提供することを目指して開発されています。
先ほどご紹介した、一日の体験を支える機能を整理すると、以下の 8 つになります。
| 機能 | 概要 |
|---|---|
| 共有ナレッジ基盤(Spaces) | チームのファイル・データ・コンテキストを共同作業スペースに集約 |
| カスタム AI エージェント | チーム固有の領域やデータに合わせたエージェントを作成 |
| ディープリサーチ | 複数の情報源を統合し、自社ビジネスデータに基づいた分析を生成 |
| データ可視化 | 別個の BI ツールを使わずに、質問からインタラクティブなダッシュボードへ |
| シンプルな自動化 | ツール接続・タスク定義・トリガー設定すれば、あとは Amazon Quick にお任せ |
| 本格的なオーケストレーション | 複数システムを横断し、自律的に実行するマルチステップワークフロー |
| カスタムアプリ構築 | ノーコードで、チーム向けのインタラクティブなアプリを作成 |
| 成果物を作成 | ドキュメント・プレゼンテーション・スプレッドシート・ビジュアルを生成 |
※2026 年 4 月末にリリースされた Amazon Quick のデスクトップアプリの紹介もありました。
PC のローカル上で動くアプリケーションで、許可されたフォルダの中でファイルを生成、修正できます。
また、高度なセマンティック検索をしたり、ドキュメントや画像の作成も可能です。
(4) Amazon・AWS 社員、数十万人が毎日使っている
Amazon Quick は「Amazon 自身が、Amazon の規模とスケールに対応するために作ったツール」です。
自社のツールをまず自分たちで使い込み、本当に価値があると確信してから市場に出すというアプローチをとっています。
現在、数十万人の Amazon・AWS 社員が毎日 Amazon Quick を使っており、その実績は以下の数字に表れています。
| 指標 | 実績 |
|---|---|
| カスタムエージェント数 | 40,000 以上 |
| Amazon Quick リサーチレポート実行数 | 50,000 以上 |
| Amazon Quick フロー実行回数 | 300,000 以上 |
さらに、Amazon Quick デスクトップアプリをダウンロードした社員のうち、約 88% が毎週欠かさずアプリを使用しているとのこと。
強制ではなくこれほどの継続率を実現できているという点に、実用性の高さがうかがえます。
(5) 企業が安心して使えるセキュリティとガバナンス
従業員が求める「便利さ」と、企業が求める「安全さ」。
この両立が Amazon Quick の大きな特徴のひとつです。
① セキュリティ
データは通信を含めて暗号化されています。
VPC や IP の制限といった基本的な機能も標準装備。
削除データは完全に消去されるので安心です。
利用者のデータがサービスやモデルの改善に使用されることもありません。
② ガバナンスとアクセス制御
AWS IAM Identity Center や Active Directory、IAM ユーザーといった形で多種多様な認証に対応しています。
ロールベースのアクセスやカスタムの権限、ユーザー単位でのデータのアクセス制御も標準で可能です。
AI のガードレールも提供しており、プロンプト漏洩の防止や安全性のチェックも設定できます。
③ 監視・監査・コンプライアンス
Amazon CloudWatch を使ったログ確認はもちろんのこと、AWS CloudTrail により監査情報も取得できます。
また、使用状況を確認できるメトリクスのダッシュボードも提供されています。
クラウドセキュリティの基盤をそのまま AI 活用にも適用できる点は、全社的に導入を検討する上で非常に心強いですね。
まとめ
本記事では、AWS Summit Japan 2026 で開催された Amazon Quick の入門セッションについてご紹介しました。
- 散らばったデータを Amazon Quick でつなぎ、質問 → 行動 → 成果物まで一気通貫で対応
- 朝から晩まで、一日のあらゆる業務シーンを AI がフルサポート
- AWS 自身が数十万人規模で使い込んだ実績に裏打ちされた信頼性
- AWS 基盤のエンタープライズクラスのセキュリティとガバナンス
Amazon Quick にご興味のある方は、ぜひアーカイブ動画もチェックしてみてください!
また以下の記事で、AI エージェントを作成してデータ分析を会話しながら進める方法をご紹介しています。
よろしければ、こちらもあわせてご覧ください!
2025年入社。上級ウェブ解析士、統計検定2級。10年以上アクセス解析を経験した後、データ分析を極めるべく日々チャレンジしております。
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